「ペアリング ライン」で検索すると、LINEの友だち追加で始める出会いのサイトと、App Storeに並ぶ同じ名前のアプリの両方が出てきます。どちらのことを調べているのかが曖昧なまま口コミを読むと、別のサービスの評判を当てはめてしまいがちです。
この記事では、LINEで登録するほうの「PAIRING(ペアリング)」について、運営が自分で公開しているトップページ、特定商取引法に基づく表記、利用規約、プライバシーポリシーの四つを読み、書かれていることだけを整理しました。サクラがいるかどうかは外からは確かめようがないので、断定はしません。代わりに、登録する前に自分の目で確かめられる点を、ページのどこに何が書いてあるかという形で示します。
・「ペアリング」という名前のサービスは少なくとも二つある。LINEで登録するサイト(運営はエルフ合同会社)と、App Storeのアプリ(販売元は個人名)は別物。
・LINEのサイトは、メッセージの送信が30ポイント、読むのは無料。ポイントの期限は購入から180日。
・退会はアプリの画面ではなく、メールで申し出る仕組み。LINEでブロックして1か月以上たつと退会扱いになる、とも書かれている。
・トップページの「24時間の監視」「毎月50000組」と、規約の「実在性は保証しない」は、同じ運営の文章として並べて読むと印象が変わる。
同じ名前が二つある|まずどちらの話かを分ける
検索結果に出てくる「ペアリング」を、公開されている情報で並べると次のようになります。口コミや評判の記事を読むときは、どちらを指しているのかを最初に確かめてください。
| LINEで始めるサイト | App Storeのアプリ | |
|---|---|---|
| 名前の表記 | PAIRING(ペアリング) | ペアリング−大人マッチングアプリ |
| 入口 | LINEの友だち追加、またはメールアドレスでの登録 | iPhoneのアプリをダウンロード |
| 運営・販売元 | エルフ合同会社(大阪市港区) | ストア上の表示は個人名 |
| 異性紹介事業の届出 | 届出済みとして受理番号を掲載 | 説明文に「インターネット異性紹介事業ではない」と記載 |
| 料金の形 | ポイントを買って使う | 無料・アプリ内課金あり |
アプリのほうは説明文で、自らを異性紹介事業ではないと書いています。つまり、出会いを目的にした法律の枠組みの外にあるという立場です。一方でLINEのサイトは、届出をしている出会いのサービスとして自分を示しています。同じ名前でも、立っている場所がまったく違います。
ここから先は、LINEで始めるサイトのほうだけを扱います。
トップページに書かれていることを、規約と並べて読む
ペアリングのトップページは、短い宣伝文がいくつか並ぶ作りです。それぞれの言葉を、同じ運営が出している利用規約のどの条文と対応するかで並べてみました。どちらも運営の公式な文章なので、食い違いがあれば、法的な意味を持つのは規約のほうです。
「すぐに会える」と、規約の第3条
登録後はあなたの近所で登録してるメンバーを自動的にマッチングします。メッセージ交換で相手と仲良くなったら、デートの約束を!
本サービスは、当社がユーザーに提供する会員制ソーシャル・ネットワーキング・サービスであり、趣味や関心を同じくする個人が、本サービス上で交流し、情報を交換することを目的としています。
トップページは会う約束までを描いていますが、規約が定める目的は「交流し、情報を交換すること」です。会うことそのものは、サービスの目的として約束されていません。出会いのサービスの規約ではよくある書き方ですが、宣伝文との温度差は知っておいて損はありません。
「24時間の厳重な監視」と、第11条
24時間365日体制。不適切なユーザーには速やかに警告または強制的な退会処理を行います。
当社は、ユーザーが本サービスの利用を通じて得る情報について、その正確性、確実性、有用性、実在性など、一切保証するものではありません。
監視をしていることと、相手が実在することを保証することは別の話です。第11条ははっきりと「実在性」という言葉を挙げて、保証しないと書いています。やり取りの相手が本当にいる人かどうかは、最終的には自分で判断するしかない、というのが規約の立場です。
「毎月50000組のマッチング」と「毎月300組以上の恋人」
トップページには、見出しに「毎月50000組のマッチング」、その下の本文に「毎月300組以上の恋人たちが生まれています」とあります。マッチングの数と恋人になった数は別の数字なので、矛盾とまでは言えません。ただ、どちらも集計の方法や時期は書かれておらず、外から確かめる手段はありません。数字は運営の説明として受け取り、判断の決め手にはしないのが無難です。
「完全匿名」と、第7条の禁止行為
完全匿名利用ですので、あなたのLINEやお名前は相手に一切公開されません。
個人情報の公開、もしくは個人を特定できる行為/会員間の金銭のやり取り
自分のLINEが相手に見えないのは安心材料ですが、同じ仕組みは相手の連絡先もこちらに見えないことを意味します。そのうえで第7条は、個人情報を公開したり、個人を特定できる行為を禁止しています。LINEのIDや電話番号を相手に伝える行為がこれに当たるかどうかは、条文からは線引きがはっきりしません。少なくとも、仲良くなったら連絡先を交換して、そこから先は別のところで話す、という流れを運営は前提にしていないと読めます。
つまり、やり取りを続ける限り、メッセージは基本的にサービスの中で送ることになり、送るたびにポイントが減ります。相手のほうから「別のアプリで話そう」「ここだと話しにくい」と誘ってくる場合も、規約上は禁止行為に近い動きです。運営は第10条で、禁止行為と判断した書き込みを通知なしに削除でき、その理由を説明する責任も負わないとしています。連絡先の交換を急ぐ相手には、慎重になるくらいでちょうど良いでしょう。
登録の入口は二つ|LINEとメールアドレス
トップページの登録ボタンは、LINEの公式アカウントへ転送されるものと、メールアドレスとパスワードを入れる登録画面へ進むものの二つに分かれています。「LINEだけで完結する」と紹介されることが多いサービスですが、実際にはメールでも登録できる作りです。
プライバシーポリシーを読むと、運営が集める個人情報として挙げているのは電子メールアドレスで、使い道は「アカウント情報を別の端末に引き継ぐ際」の本人の識別とされています。LINEで始めた場合でも、機種変更などに備えてメールアドレスの登録を求められる可能性がある、と読めます。
また、登録ボタンの上には「利用規約とメール配信に同意する」という一文があります。登録すると運営からのメールが届く前提です。配信を止めたいときは、規約の第8条の末尾に「お問合せ」から連絡するよう書かれています。メールの受信箱を分けておきたい人は、普段使いとは別のアドレスで登録するほうが後で困りません。
特定商取引法の表記を上から読む
ペアリングの特定商取引法に基づく表記は、トップページの一番下からたどれます。書かれている順に、気づいた点を挙げます。
販売業者と届出の書き方
販売業者はエルフ合同会社で、運営責任者の名前、大阪市港区の所在地、メールアドレスと050から始まる電話番号が載っています。インターネット異性紹介事業については「届出済」とあり、届出を受けた警察署として大阪府南警察署、受理番号が書かれています。電気通信事業の届出番号も並んでいます。
一つ気になるのは、所在地が港区なのに、届出の窓口として書かれているのが南警察署という点です。異性紹介事業の届出は、事務所の所在地を受け持つ警察署を通じて出すのが原則です。事務所の移転などで表記が古いままになっている可能性もあるので、これだけで何かを決めつけることはできません。気になる人は、登録する前に問い合わせ先へ確認しておくと安心です。
ポイントの売り方
ポイントは、100ポイントから10,000ポイントまでの7段階のパックで売られています。1ポイントの値段も表記の中に明記されています。ポイントを使う場面として挙げられているのは次のとおりです。
| できること | ポイント |
|---|---|
| 会員登録・プロフィールの編集と閲覧 | 無料 |
| 文章メッセージを送る | 30ポイント |
| 文章メッセージを読む | 無料 |
| 画像メッセージを送る | 30ポイント |
| 画像メッセージを開く(初回のみ) | 無料 |
読むのが無料で送るのに費用がかかる形なので、使う量は自分がどれだけ送るかで決まります。一番小さい100ポイントのパックだと、文章メッセージは3通送ると残りは10ポイントになり、4通目は送れません。相手の返事が短く、こちらの質問ばかりが増えていく流れになると、パックの消え方は早くなります。ポイント制の出会いの費用の考え方は料金とポイントの仕組みで詳しく扱っています。
支払い方法と、海外の決済代行
支払いはクレジットカード、NetRideCash、あと払い(ペイディ)の三つです。クレジットカードについては、決済代行会社として香港の会社とロンドンの会社の名前と住所が載っており、一部のカード決済は米ドル建てになると書かれています。為替や手数料によって、請求額が申し込み額と最大1割ほど違う場合がある、という注意書き付きです。
明細に載る名前が「ペアリング」ではなく決済代行会社の名前になることもあるので、カードの利用明細を後から見て心当たりのない請求だと慌てないよう、購入した日と額は控えておくのがおすすめです。あと払いを選んだ場合は、月末締めで翌月に請求が届き、コンビニ払いには月1回の手数料がかかると書かれています。
返金はしない、と二か所で書いている
特商法の表記には「提供サービスの特性上、一切返品/返金はお受け出来かねます」とあり、規約の第6条と第8条でも、ポイント購入後の返金には応じないと繰り返しています。買ったポイントは使い切るか期限が来るまで手元に残るだけで、途中でやめても戻ってきません。最初は小さいパックで様子を見るのが、この規約の下では一番損をしにくい買い方です。
年齢確認は身分証の画像で行う
規約の第18条は、年齢確認について具体的に書いています。登録を申し込んだ後、年齢または生年月日と、証明書の名前、発行元が分かる身分証を画像で送り、18歳未満でないことの確認を受けてからでないと使えない、という内容です。運転免許証、健康保険証、パスポートなどが例として挙がっています。
同じ条文には、年齢確認の前に自己紹介文へ会う場所や時間を書くと、予告なく掲載を止めたり削除したりすることがある、とも書かれています。確認前の会員が会う約束を先に済ませないようにする仕組みで、届出をしている出会いのサービスとしては筋の通った作りです。
裏を返すと、身分証の画像を運営に預けることになります。どこにどう保管されるかについて、プライバシーポリシーには具体的な記載が見当たりませんでした。身分証を出す前に、必要のない部分(本籍や番号の一部など)を隠してよいかを問い合わせておくと安心です。
ポイントの期限と退会の手順
期限は購入から180日
ポイントの有効期限は、特商法の表記では「6ヵ月」、規約の第6条では「購入日より180日間」と書かれています。期限は買ったポイントごとに別々に数えられ、どんな理由でも延長しないと明記されています。たくさん買ってまとめて使う、という使い方には向きません。
通数に置き換えると分かりやすくなります。1,000ポイントのパックなら文章メッセージは33通送れて、10ポイントが余ります。180日で33通なら、月に5通ほどのペースでも使い切れる量です。逆に10,000ポイントのパックは333通分で、半年で使い切るには毎日2通近く送り続ける必要があります。大きなパックほど期限切れで消える分が出やすいので、自分が1か月に何通送るかを先に見積もってから選ぶのが安全です。
退会はメールで申し出る
規約の第8条によると、退会したいときは運営のメールアドレスへその旨を送ります。画面のボタン一つで終わる仕組みではありません。運営が確認し次第、基本的にはすぐ退会処理をすると書かれています。退会するとポイントはすべて消え、手数料はかかりません。
同じ条文に、LINEで友だちをブロックしてから1か月以上たつと退会扱いにする、という一文もあります。ブロックすれば自動で退会になるように読めますが、1か月の間は会員のままで、その間に買ったポイントも残っています。ブロックだけで済ませず、メールで退会を申し出て、返信を保存しておくのが確実です。
なお、退会すると一切の権利を失うとしながら、申請すればアカウントを続けて使える場合がある、とも書かれています。退会のメールを送るときは「退会を希望します。アカウントの継続は希望しません」と、はっきり書いておくと行き違いが起きにくくなります。
揉めたときの窓口はどこか
問い合わせは、チャットとメールが24時間、電話は平日の10時から18時までです。電話については、新型コロナウイルス対策で最小限の人数で対応しているため、つながりにくいことがある、という注意書きが今も残っています。急ぎの用件はアプリ内の問い合わせフォームから、と案内されています。
もう一つ知っておきたいのが、規約の第19条と第17条です。運営は大阪の会社ですが、裁判になった場合の第一審は東京簡易裁判所か東京地方裁判所と定められています。また、決済サービスの一部を使う場合は、英国の法律に従って解釈されると書かれています。実際に裁判まで進むことはまれでも、どこで話し合うことになるのかは、登録の前に一度目を通しておく価値があります。
返金や請求で困ったときに、運営とのやり取りを残しておくことは何より大切です。問い合わせはメールで行い、送った文面と返事を保存しておきましょう。相手の言動からサクラや業者を疑う場面の見分け方は、サクラ・業者の見分け方にまとめています。
評判を読むときに気をつけたいこと
ペアリングについての評判記事には、「会えなかった」「定型文ばかり届く」といった声が多く並びます。一方で、その多くはポイントの値段や規約の中身に触れず、印象だけで書かれています。さらに、先に書いたようにApp Storeの同じ名前のアプリと混ざっている記事もあります。
評判を読むときは、次の三つを確かめると、自分に関係のある話かどうかを見分けやすくなります。
- その記事は、LINEのサイトとアプリのどちらの話をしているか
- 料金について、メッセージ送信30ポイント・読むのは無料という今の料金表と合っているか
- 退会について、メールで申し出るという今の規約と合っているか
規約は運営が予告なく変えられると第2条に書かれているので、古い記事の説明が今も正しいとは限りません。似た入口のサービスとしては、恋パラの料金表と規約やShare(シェア)の評判も同じように公開情報で読んでいます。見比べると、LINE経由の出会いのサービスがどこで違うのかが分かります。
利用した人の声(よくある声の再構成)
※以下は、この種のサービスでよく聞かれる感想を、傾向が伝わるように編集部で再構成したものです。特定の個人の投稿ではありません。
LINEで始めたら、しばらくしてメールアドレスの登録も案内された。最初からメールでも登録できたんだと後で気づいた。受信箱が運営のお知らせで埋まるので、サブのアドレスにしておけばよかった。
カードの明細に見慣れない英語の会社名が出てきて焦った。特商法のページを見直したら決済代行の名前が書いてあって納得。買った日をメモしておくのは本当に大事。
退会はブロックすれば終わりだと思っていたら、1か月は会員のままだと規約に書いてあった。結局メールで退会を送って、返事が来たのを確認してから安心できた。
身分証を出す前に、隠していい部分があるか問い合わせたら、チャットで返事が来た。小さいパックだけ買って、送る通数を決めて使ったので、使いすぎずに済んだ。
登録するか決める前のチェック表
ここまでの内容を、登録ボタンを押す前に確かめる順に並べ直しました。一つでも納得できない項目があれば、その時点で見送ってかまいません。
- 調べているのがLINEのサイトのほうで、App Storeのアプリではないことを確かめた
- メッセージを送るたびに30ポイント減り、読むのは無料という料金表を読んだ
- ポイントは購入から180日で消え、返金はないことを理解した
- カード決済は海外の決済代行を通り、米ドル建てで請求額がずれることがあると知っている
- 身分証の画像を送ることになり、その前に隠してよい部分を確かめるつもりでいる
- 退会はメールで申し出る必要があり、ブロックだけでは1か月会員のままになると知っている
- 届出の警察署と所在地の食い違いなど、気になる点は問い合わせで確かめた
- 相手が実在するかどうかは運営が保証しないと、規約の第11条で読んだ
ペアリングは、届出の受理番号や料金表、年齢確認の方法をきちんと公開しているサービスです。その一方で、宣伝文と規約の間には温度差があり、退会や支払いの仕組みには、知らないと戸惑う点がいくつもあります。評判の良し悪しより先に、運営が自分で書いている文章を一度通して読んでおくこと。それが、このサービスを使うかどうかを決める一番確かな材料になります。
同じ確かめ方で、ほかの候補も並べてみる
上のチェック表は、ペアリングに限らず、LINEから始めるサービスならどこにでも当てはめられます。一つだけを読んで決めるより、同じ八つの項目で二つ三つの候補を並べたほうが、どこが自分に合わないかがはっきりします。セフレポが紹介しているリピアイとスグラブも、その比べる候補になります。
二つとも始め方は同じで、LINEの友だち追加から入り、身分証を使った年齢確認を済ませてから使う形です。プロフィールを見ること、届いたメッセージを読むことにはポイントがかからず、こちらから一通送るごとに30PTが減ります。新規登録のときに130PT(1,300円分)が無料でつくので、チェック表の項目を自分の目で確かめながら、最初の数通を送ってみることができます。退会の手順や問い合わせの窓口は、それぞれの案内ページで、ペアリングと同じように確かめてください。
出会いの方法そのものを比べたい人は、会えるアプリの比較もあわせて参考にしてください。
ペアリングの規約が、別会社の6サービスとどれだけ同じ文面かはLINE登録型7サービスの規約くらべで数字にしています。


