Luna(ルナ)の公式サイトを開くと、まず目に入るのは12月のイベントの告知です。2026年12月12日(土)、東京・鶯谷で開かれる「SMクリスマス2026」。本格的なSMショーから、緊縛や鞭、蝋燭、催眠、人間家具の体験まで並び、早割は10月31日までと書かれています。出会い系やマッチングサービスのトップに、画面の外で人が集まる催しの案内が大きく載っているのは、かなり珍しい作りです。
Lunaは、SMやフェティッシュの嗜好を持つ人どうしをつなぐマッチングサービスです。この記事では、2026年10月27日に公式サイトと運営会社のサイトで公開されている利用規約、特定商取引法に基づく表示、プライバシーポリシー、会社概要を読み、国税庁の法人番号公表サイトで運営会社の記録を確かめました。評判や口コミは、その事実の上に置いて読み分けます。
| サービス名 | Luna(ルナ) |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社Luna(代表取締役 後藤慶士) |
| 所在地 | 東京都港区芝1-15-13 |
| 法人番号 | 4011001149350(指定 令和4年8月23日) |
| 異性紹介事業の届出 | 30240011-002 |
| 電気通信事業の届出 | A-05-21320 |
| 対象 | 18歳以上(高校生を除く)・kinkyの嗜好を持つ人(規約3条) |
| 料金 | 基本無料・有料は月額の4プラン(1・3・6・12か月) |
| 支払い | クレジットカード・Paidy(後払い)・銀行振込 |
| 問い合わせ | メールとお問い合わせフォームのみ(電話は受け付けない) |
画面の外に、人が集まる場所がある
トップページの「Lunaの特徴」には、三つめに「リアルなコミュニティ」が挙げられ、オフイベントを定期的に開いていると書かれています。セーフティーページにも「Luna交流会での6つのルール」という項目があり、運営会社のサイトには、サービスの利用規約とは別に「イベント利用規約」が置かれています。オンラインで相手を探すだけでなく、運営が用意した場で、同じ嗜好を持つ人と顔を合わせることを前提にした仕組みです。
SMの相手探しで、いちばん難しいのは最初の一回です。文章のやり取りでは相性が良さそうに見えても、実際に会ったときの空気や、相手が約束を守る人かどうかは分かりません。運営が主催する場で、ほかの参加者もいる中で顔を合わせられるのは、二人きりでいきなり会うより、ずっと危険の少ない入り方です。いきなり個人で会う前に、まずイベントで雰囲気を見るという使い方ができる点は、ほかのマッチングサービスにはあまりない特徴です。
ただし、イベントに参加すれば、顔を見られる相手はその場にいる全員に広がります。人に知られたくない嗜好だからこそ、参加する前に、どこまで顔や名前を出すかを自分で決めておく必要があります。規約の8条は、ほかの会員の画像をキャプチャして使うことを禁じていますが、イベント会場での写真や記憶まで運営が管理できるわけではありません。
「男女とも基本無料」の「基本」は、どこまでか
トップには「男女ともに基本無料」「マッチングからメッセージまで無料で利用可能」と書かれ、小さく「※一部制限あり」と添えられています。利用規約の12条も「一部、もしくは全てのサービスおよび機能を、無料でご利用いただけます」という書き方です。無料でどこまでできて、どこから有料になるのかの一覧は、料金プランのページがログインしないと中身を表示しない作りのため、登録前には確かめられませんでした。
有料の部分は、特定商取引法に基づく表示に、1か月・3か月・6か月・12か月の4つの月額プランとして載っています。1か月あたりに直すと、3か月プランは1か月プランの約85%、6か月プランは約74%、12か月プランは約49%です。長く契約するほど1か月あたりは安くなり、12か月なら1か月プランのほぼ半分になります。
支払いは、クレジットカード、Paidyの後払い、銀行振込の三つです。ここで気をつけたいのは、支払い方によって自動更新の扱いが違うことです。カードとPaidyは、解約の手続きをしない限り、契約期間ごとに同じ条件で自動的に更新されます。解約は、マイページの「会員ステータス」から行い、契約期間が終わる24時間前までに済ませる必要があります。銀行振込は自動更新されず、期間が終われば有料会員の資格も自動的に終わります。振込の場合は、入金が確認されてから原則5営業日以内に使えるようになると書かれています。
途中でやめた場合の返金はありません。特定商取引法の表示にも、規約の10条と12条にも、日割りや月割りでの返金をしないことがはっきり書かれています。長いプランを選ぶと1か月あたりは安くなりますが、合わなかったときに残りの期間が戻ってこないことは、先に頭に入れておきましょう。
トップは「本人確認が必須」、規約は「自己申告等を元に」
トップページの「安心安全に使える理由」には、「金融機関でも利用されている本人確認が必須」と書かれています。プライバシーポリシーにも、登録時に「本人確認や年齢認証を行うための情報」を提供してもらう、とあります。
一方で、利用規約の6条と21条には、少し違う書き方が出てきます。年齢やパートナーの有無の判断は「会員登録時の本人の自己申告等を元に行う」もので、すべての会員が常に18歳以上であることを保証するものではない、というのです。21条でも、やり取りしている会員が18歳以上かどうかは、本人の自己申告による情報等をもとに判断しているため、全員が18歳以上であることは保証しない、と繰り返しています。
二つを並べて読むと、本人確認の手続きはある、ただしそれで全員の年齢を運営が保証するわけではない、という意味になります。規約は、守れない約束をしない書き方になっているということです。相手と会う前には、プロフィールの年齢だけを頼りにせず、やり取りの中で年齢に違和感がないかを自分でも確かめておくことが前提になります。
6条にはもう一つ、見落としやすい一文があります。運営は会員の犯罪経歴の調査を行っておらず、会員の経歴も問い合わせず、申告の内容も確認していない、というものです。公的な記録を使って調べることはできるが、その義務は負わない、とも書かれています。体を預けるプレイが前提になりうるサービスで、この一文は軽くありません。
年齢の線については、8条の禁止事項にも、18歳未満(高校生を含む)の登録と利用に加えて、「児童を騙る行為」がわざわざ書き込まれています。子どもを装う書き込みや、年齢を幼く見せる設定のやり取りも、規約の上では禁じられているということです。相手がそうした設定を持ち出してきたら、話を合わせず、違反報告で運営に知らせるのが規約に沿った対応になります。また3条は、このサービスがパートナーを見つけることを保証するものではない、とも明記しています。
書いたプロフィールや投稿は、運営も使える
規約の15条は、会員が投稿した文章や画像の扱いを決めています。著作権は書いた本人にありますが、本人は運営に対して、日本の国内外で、無償で、期限を定めずに、複製や公衆送信、翻訳、出版などを含めて利用する権利を許諾したものとみなされます。運営がほかの人にさらに利用を許す権利(サブライセンス)も含まれていて、本人は著作者人格権を行使しないことになっています。
プライバシーポリシーには、情報を使う目的の一つとして「サービス内やWebサイトでの体験談やフィードバックの共有のため」が挙がっています。トップページに並ぶマッチングレポートは、利用者の体験を紹介するものです。嗜好について書いたことが、自分の意図しない形で人目に触れる可能性がゼロではない、という前提で、プロフィールや投稿に何を書くかを決めておくのが安全です。
プライバシーポリシーでは、運営が受け取る情報に「お客様の嗜好情報」が含まれることも明記されています。広告配信を委託するパートナーには、限られた情報を「人間にとって解読不能な形式でハッシュ化の上」共有することがある、とも書かれています。SNSのアカウントで登録した場合は、そのSNSから受け取る情報もあります。人に知られたくない嗜好を扱うサービスだからこそ、どのアカウントで登録するかは慎重に選びたいところです。
会社が事業を手放すとき、登録情報も一緒に移る
規約の17条には、運営がこのサービスの事業をほかの会社に譲った場合、利用契約の地位や規約上の権利義務と一緒に、利用者の登録情報その他の顧客情報も譲り受けた会社へ移せる、と書かれています。会社分割など、事業が移るあらゆる場合を含み、利用者はそのことにあらかじめ同意したものとされます。
事業の譲渡についてこうした定めを置くこと自体は、ウェブサービスの規約ではよく見られます。ただ、Lunaで預ける情報には、生年月日や居住地に加えて、人に言いにくい嗜好の情報が含まれます。今の運営会社を信頼して預けた情報が、将来は別の会社の手に渡る可能性がある。そう考えたうえで、プロフィールに書く嗜好の細かさや、登録に使うメールアドレスやSNSのアカウントを選ぶのが、自分を守るやり方です。
「24時間365日の監視」と「実名は表示されない」
トップページの「安心安全に使える理由」には、本人確認のほかに、「実名が表示されることはありません」「24時間365日の厳重な監視体制」「不正なユーザーは警告または強制退会」の三つが並んでいます。よくある質問でも、登録時に顔写真や本名は必要なく、年齢確認以外に個人情報は求められない、と説明されています。
監視の体制について、人数や方法といった中身は公式サイトには書かれていません。規約の側では、8条で禁止行為への対応として、データの削除、注意の表示、利用制限、強制退会ができるとし、その処分について運営は説明の義務を負わない、と定めています。見張る仕組みがあることと、自分の身に起きたことに運営が対応してくれることとは、別の話だと考えておきましょう。困ったときに使えるのは、21条にある違反報告のボタンと、お問い合わせのフォームです。
いいねの数には、上限がかかることがある
規約の9条には、勧誘や宣伝から会員を守るために、24時間以内に送れるいいねの数を、運営が適切な数に制限する権利がある、と書かれています。8条の禁止事項にも、ほかのサービスへの誘導を目的としていいねを大量に送ることや、URLを書き込むこと、貢ぎ行為や売春などへの誘導が並んでいます。
この二つの条文から読み取れるのは、SMという嗜好の場が、勧誘や金銭目的の書き込みの的になりやすいことを、運営自身が想定しているということです。プロフィールに外部のサイトやSNSのアカウントを書いている相手、やり取りの早い段階でお金や別の連絡手段の話を出してくる相手は、規約が禁じている行為に近いところにいます。そうした相手を見つけたら、規約21条のとおり、違反報告のボタンから運営に知らせることができます。
運営会社は、4年足らずで本店を3回移した
国税庁の法人番号公表サイトによると、株式会社Lunaの法人番号が指定されたのは令和4年(2022年)8月23日です。最初の本店は東京都目黒区自由が丘で、令和5年3月に渋谷区神南へ、令和7年2月に目黒区下目黒へ、令和8年(2026年)6月に今の港区芝へと移っています。会社概要のページでは、従業員は業務委託やアルバイトを含めて20名、業務内容は「LGBTQ+コミュニティサイト運営」とされています。
本店の移転が多いこと自体は、成長している若い会社ではよくあることで、それだけで良し悪しは言えません。ただ、ネットで見つかる古い紹介記事には、移る前の住所が書かれていることがあります。運営会社の所在地を確かめるときは、公式の特定商取引法の表示か、法人番号公表サイトの最新の情報を見るのが確実です。問い合わせは、規約16条のとおり電話や来訪では受け付けておらず、メールとお問い合わせフォームに限られています。特定商取引法の表示には電話番号も載っていますが、「電話でのお問い合わせは受け付けておりません」と添えられています。
「サクラは一切いない」と「女性32名」の数字をどう読むか
公式サイトのよくある質問には、「運営が用意したサクラ(偽の会員)は一切存在しません」と書かれ、その理由として「基本利用が無料のサービスのため」と説明されています。これは運営の説明で、外から確かめられる種類のことではありません。運営がそう説明している、という事実として受け取っておくのが妥当です。
トップには、「回答者の93.75%以上が『安心して使える』」という調査結果も載っています。注記を読むと、2024年3月に第三者の調査会社が、Lunaを使っている女性32名に聞いたインターネット調査です。32名の93.75%は30名にあたります。今使っている人だけに聞いているので、合わずにやめた人の声は入っていません。数字そのものが間違っているわけではありませんが、どんな人に何人聞いたのかまで読んでから受け取るのが、こうした数字との付き合い方です。
「累計150万件以上のマッチングが成立」という数字も同じです。マッチングは二人がお互いに関心を示した状態を数えたもので、実際に会った数やパートナーになった数ではありません。口コミで「マッチングはするが会うまで進まない」という声と、「イベントで知り合って続いている」という声が両方見つかるのは、マッチングの数と、その先に進む数のあいだに差があるからです。
嗜好を前に出さずに、まず大人の相手を探したいとき
Lunaは、SMの嗜好をはっきり持っている人どうしで探す場所です。そこまで決めきれていない人や、まずは普通のやり取りから相手を知りたい人には、嗜好を前提にしないサービスのほうが合うこともあります。リピアイとスグラブは、LINEで友だちに追加したあと身分証で年齢を確かめてから使う仕組みで、届いた文を読むのは無料、こちらから送るときに1回30PTかかります。登録すると130PT(1,300円分)が付きます。
相手と会うときに、規約は守ってくれない
規約の18条は、会員どうしの交流について、利用者が単独で責任を負うと定めています。運営は会員間の紛争を監視する権利を持つものの、その義務は負わないとされています。20条でも、オンラインでもオフラインでも、会員の行動について運営は責任を負わないとし、「注意をして常識を働かせてください」と書いています。有料サービスでの損害賠償の上限は、継続的なサービスなら1か月分相当額です。
つまり、会ったあとに起きたことは、基本的に当事者どうしで向き合うことになります。SMの関係で特に大切になるのは、プレイの前に、何をして何をしないか、やめたいときにどう伝えるかを決めておくことです。Lunaのコラムにも、プレイを安全に進めるための「セーフワード」を説明する記事があります。最初に会う日は、プレイをせずに話をするだけにする、人目のある場所で会う、帰る時間を誰かに伝えておく。こうした段取りは、運営の仕組みではなく、自分で用意するものです。セーフティーページには、DVや性暴力などの悩みを相談する窓口の一覧も置かれています。
やめるときは、有料の解約と退会を分けて考える
Lunaをやめるときは、二つの手続きを区別しておく必要があります。一つは有料サービスの解約で、マイページの「会員ステータス」から行い、次回の更新日以降の課金が止まります。もう一つは退会で、規約10条のとおり、退会申請のフォームから運営に知らせます。有料会員のまま退会しても、残りの期間の返金はありません。
無料会員のまま使わなくなった場合については、10条に、最後に接続した日から6か月以上使わなかったアカウントを運営が無効にできる、と書かれています。放っておけばいずれ消える可能性はありますが、プロフィールに嗜好のことを書いているなら、自分で退会の手続きを取ってから離れるほうが確実です。プライバシーポリシーでは、登録情報の修正や削除を問い合わせ先に求めることもでき、その際に身元確認の書類を求められる場合があるとされています。
Lunaは、SMやフェティッシュの嗜好を隠さずに相手を探せる場所として、イベントまで含めた仕組みを持っているサービスです。その一方で、年齢や経歴を運営が保証しないこと、書いたものを運営が使えること、会ったあとのことは当事者の責任であることも、規約にはっきり書かれています。嗜好の話ができる相手と出会える場の価値と、自分を守る段取りを自分で用意する手間。その両方を受け入れられるかどうかが、Lunaを使うかどうかの分かれ目になるでしょう。
ほかのサービスと比べたい人は、出会い系サイト・アプリの口コミと評判のまとめから、性癖マッチングの性癖マッチンのレビューやセクシャルマッチングのレビューも読めます。
※本記事は18歳以上の成人を対象にしています。内容は2026年10月27日に公式サイト・運営会社のサイト・国税庁法人番号公表サイトで確認した情報にもとづきます。料金や規約は変わることがあるので、登録前に公式の最新の表示を確かめてください。


