「アイカギ」は、LINEやGoogleのアカウントで登録できる出会いのサービスです。検索すると「サクラ」「詐欺」といった言葉の並ぶ口コミ記事がたくさん出てきますが、その多くは、使った人の感想を集めたものです。この記事では、見方を変えて、アイカギ自身が公式サイトに載せている文章を一つずつ読んでいきます。運営会社の表記、料金表、利用規約、プライバシーポリシーです。
公式の文章は、運営が自分で書いたものです。そこに何が書かれ、何が書かれていないかを見れば、使う前に知っておくべきことがかなりはっきりします。以下は、2026年9月29日にアイカギの公式サイト(ai-kagi.net)で確認した内容にもとづいています。
トップページに書かれている「独身者向け」という一文
アイカギの公式サイトを開くと、最初にこう表示されます。「高校生を除く、満18歳以上の独身者向けサービスです」。そのすぐ下で、18歳以上で利用規約とプライバシーポリシーに同意するかを確認し、LINEのアカウント、Googleのアカウント、通常の登録の三つから登録方法を選ぶ形になっています。画面の下には「当サービスはインターネット異性紹介事業です」「ご利用には年齢確認が必要です」とも書かれています。
ここで大事なのは「独身者向け」という言葉です。アイカギは、サービスの対象を独身の人に限っていると、自分で宣言しています。つまり、既婚の人がアイカギを使うことは、運営の想定する使い方の外にあるということです。既婚者が出会いのサービスを使うときの前提や、家族に知られるきっかけについては、既婚者の身バレ対策の記事で整理しています。
もう一つ、規約の第2条には「高校生含む18歳未満の未成年者の利用は禁止」と書かれ、利用が発覚した場合は即時アカウントを停止するとしています。インターネット異性紹介事業として届け出ているサービスは、法律で18歳未満の利用を防ぐ義務を負っているので、これは当然の決まりです。
運営会社の表記を読む:連絡先はgmailのアドレス
公式サイトの「特定商取引法の表記」には、次のように書かれています。
| 運営 | 株式会社スーベニア アイカギ運営事務局 |
|---|---|
| 住所 | 東京都新宿区新宿1-36-2 |
| メールアドレス | gmailのアドレス(受付 9時〜18時) |
| 電話番号 | 03から始まる番号(受付 9時〜18時) |
| 返品・返金 | サービスの特性上、一切受けない |
| 届出先 | 四谷警察署 |
| 受理番号 | 四谷26-009666 |
まず目に入るのは、問い合わせ先のメールアドレスが、会社の独自のドメインではなくgmailのアドレスになっていることです。gmailを使うこと自体は違法ではありませんが、会社のドメインのメールに比べると、運営の実体を確かめる手がかりは少なくなります。
一方で、インターネット異性紹介事業の届出先として四谷警察署、受理番号として「四谷26-009666」がはっきり書かれています。出会い系サイト規制法では、この事業を営む人は、事務所のある地域を管轄する警察署を通じて、都道府県の公安委員会に届け出ることになっています。受理番号の表示は、その届出を済ませていることを示すものです。届出があるからといってサービスの中身が保証されるわけではありませんが、届出のないサービスよりは、少なくとも法律の枠の中に入っていると言えます。
返品・返金を一切受けないという一文も、使う前に覚えておきたい点です。ポイントを買ったあとで「思っていたのと違った」と感じても、お金は戻ってきません。利用規約の第11条にも、コインを購入したあとは、いかなる理由があっても返金しないと重ねて書かれています。買う前の判断がすべて、ということです。
料金表:メッセージは25Pt、写真は40Pt
同じ表記の中に、料金表も載っています。メッセージを送ると25Pt、新しい写真を見ると40Pt、写真を添付して送ると40Ptかかり、そのほかの機能は無料とされています。ポイントは8段階の金額から選んで買う仕組みです。
やりとりの中心になるのはメッセージなので、実際にかかる費用は、何通送るかでほぼ決まります。相手からの返事が短く、何度も送ることになれば、その分ポイントは減っていきます。写真を見たり送ったりすると、メッセージより多くのポイントを使います。
具体的に数えてみます。メッセージを10往復させると、自分が送る10通で250Ptです。そこに、相手の写真を1枚見て、自分の写真を1枚送ると、さらに80Ptが加わります。やりとりが20往復になれば、メッセージだけで500Ptになります。会う約束までに何通かかるかは相手しだいですが、写真のやりとりを重ねるほど、同じ往復数でも使うポイントは大きくなります。どのくらい使ったかは、こまめに残りのポイントを見て確かめるのが確実です。
ポイント制のサービスでは、最初から大きな金額を買わず、いちばん小さな単位で試してから続けるかどうかを決めるのが基本です。ポイント制の仕組みそのものは料金とポイントの記事にまとめています。アイカギの場合は、次に書く規約の中身を知ると、この「小さく試す」がさらに大事になります。
利用規約で読んでおきたい、四つの条文
アイカギの利用規約は15条あり、末尾には2020年1月1日施行、2024年7月6日改定と書かれています。その中から、使う人の損得に直接かかわる条文を四つ抜き出します。
- 規約は、利用者の承諾なく変えられる(第3条)
「当社は、利用者の承諾を得ることなく、いつでも、本規約の内容を改定することができる」と書かれています。登録したときの条件が、あとで変わる可能性があるということです。 - 1週間アクセスしないと、アカウントを削除できる(第5条6項)
「利用者が1週間以上、本サービスにアクセスしない場合、当社は利用者のアカウントを削除することができる」とあり、その場合は保有中のコインや購入済みのアイテム、ポイントがすべて失効し、返金はないとされています。 - 使わない期間が続くと、コインを予告なく失効させられる(第5条7項)
「一定期間」使わなかった場合、保有しているコインの全部または一部を、事前の通知なく失効させることができると書かれています。「一定期間」がどれくらいかは書かれていないため、利用者の側からは、いつ失効するのかを前もって知ることができません。 - 運営のスタッフが、会員の相手をすることがある(第8条15項)
「弊社は、会員様の身元調査を行っておりません」としたうえで、不適切な利用者の監視、犯罪の防止(青少年の保護)、または娯楽の提供を目的として、「弊社スタッフが適宜の方法を用いて会員様のお相手をさせて頂くことがあり、この場合でも通常の利用料金をご負担いただく」と書かれています。
ポイントの有効期限についても、規約の中に三つの書き方が並んでいます。第11条3項には「保有されているコインの有効期限は170日」とあり、同じ条の2項では、購入後は「いかなる理由があってもこれを返金いたしません」とされています。170日という期限が書かれている一方で、先に見たとおり、1週間アクセスしなければアカウントごと削除でき、「一定期間」使わなければ予告なく失効させられる、という条文もあります。使う側から見れば、いちばん短い条件で消える可能性がある、と考えておくのが安全です。
二つ目と三つ目の条文を合わせて読むと、ポイントを買いだめしておくことの危うさがわかります。仕事が忙しくて1週間開かなかっただけで、アカウントごと消され、残っていたポイントも戻らない可能性がある、ということです。少なくとも規約の上では、そうなっても文句は言えない作りになっています。
禁止行為の一覧に、何が書かれていないか
利用規約の第7条には、利用者がしてはいけないことが12項目並んでいます。知的財産権の侵害、名誉や信用を傷つける行為、財産を侵害する行為、経済的な損害を与える行為、脅迫、コンピューターウイルス、設備への過度な負担、サーバーへの攻撃、決められた方法以外でのアクセス、一人で複数のIDを取る行為、法律や公序良俗に反する利用、そして「当社が不適切と判断する行為」です。違反したと認められた場合は、一時停止や退会処分などの措置を取れるとされています。
この一覧を見て気づくのは、出会いのサービスの規約によく見られる項目が、名前を挙げては書かれていないことです。たとえば、ほかのSNSやメッセージアプリの連絡先を交換すること、お金の貸し借りや金銭の要求、ほかのサービスへの勧誘、営業や宣伝を目的とした利用といった行為は、個別の項目としては出てきません。こうした行為は、最後の「法律や公序良俗に反する利用」や「当社が不適切と判断する行為」に含まれると読むことになります。
項目が具体的でないということは、何が違反になるかの判断が運営に任される部分が大きいということでもあります。相手からお金の話や外部のサービスへの誘いが出てきたとき、規約を根拠に「それは禁止されている」と言える場面が少ないので、自分で線を引いて断る必要があります。
問い合わせについては、第14条で、サイト内の問い合わせフォームか、運営が別に指定する方法で行うと定められています。特定商取引法の表記にある電話番号も、受付は9時から18時までです。困ったときにすぐ電話で話せるとは限らないので、やりとりの記録は自分の手元に残しておきましょう。
「スタッフが相手をすることがある」をどう読むか
四つ目の条文は、アイカギを調べる人がいちばん気にする部分でしょう。検索結果に並ぶ口コミ記事の多くも、この点を「サクラ」という言葉で取り上げています。
ここで確かなのは、規約にそう書かれているという事実だけです。実際にどのくらいの頻度で、どのやりとりをスタッフが担当しているのかは、外からは分かりません。この記事では、個々の相手がスタッフかどうかを断定することはしません。ただ、利用者がこの条文に同意したうえで使う仕組みである以上、「やりとりの相手が一般の会員とは限らない」という前提は、最初から持っておくべきです。
そのうえで、使う側にできることはあります。やりとりが続いているのに、会う話になると話がそれる。ポイントを使う写真のやりとりばかり求められる。サイトの外の別のサービスへ誘われる。こうした流れが続くときは、いったん立ち止まって、それ以上ポイントを使うかどうかを考え直すのが賢明です。業者の見分け方の考え方はサクラ・業者の見分け方の記事で詳しく書いています。
なお、このように「運営側が会員の相手をすることがある」と規約に書くサービスは、アイカギだけではありません。LINEで登録する形の出会いのサービスの規約をいくつも並べて比べると、よく似た文面が別の会社の規約に出てくることがあります。その調べた結果はLINE登録型7サービスの規約比較の記事にまとめています。
登録画面で聞かれること
通常の登録を選ぶと、プロフィール登録の画面に進みます。入力するのは、ニックネーム、メールアドレス、パスワード、性別、地域、年代、コメントです。地域は都道府県から選び、東京都は23区と多摩地域の市まで選べるようになっています。年代は「10代」から「70歳以上」までの区分で、前半と後半に分かれています。18歳と19歳の人も使えるので、10代の区分があるのはそのためです。
この画面には、本名や生年月日、住所の入力欄はありません。一方で、トップページには年齢確認が必要と書かれています。出会い系サイト規制法にもとづく年齢確認は、身分証の生年月日の部分を見せる方法や、クレジットカードで支払う方法などで行われるのが一般的で、プロフィール登録とは別の手順になります。どの方法で確認するのかは、登録を進める中で確かめてください。
プロフィールに書く内容は、相手に見える情報です。地域を区や市まで細かく選べる分、近くの人と知り合いやすくなる一方で、自分の住んでいる場所も絞り込まれやすくなります。職場の近くや自宅の区をそのまま選ぶかどうかは、身バレの面から一度考えておいてよい点です。
プライバシーポリシーと、LINEで登録するということ
プライバシーポリシーには、集めた個人情報を「特段の事情がない限り」本人の承認なく第三者に開示や提供をしない、と書かれています。一方で、同じ文書の中に、登録情報を事前の通知や承諾なく変更、削除、複写、移動できること、サービスの利用で蓄積された一切の情報を「営業上任意に利用することが出来る」ことも書かれています。第三者には渡さないが、運営自身は自由に使える、という書き方です。
LINEやGoogleのアカウントで登録すると、手軽に始められる一方で、ふだん使っているアカウントとサービスがつながります。トップページにも「お友達追加して利用開始」という案内があり、LINEの友だち追加を入口にしています。家族や職場の人とも使っているLINEを出会いのサービスにつなぐことに抵抗があるなら、通常の登録を選ぶという手もあります。LINEを出会いに使うときの注意は、LINEでの出会いの安全手順の記事にまとめています。
やめるときの手順:退会は問い合わせから申し込む
使い始める前に、やめ方も確かめておきます。規約の第12条によると、退会したいときは、サイト内のマイメニューの「問い合わせ」から退会したい旨を書いて連絡します。ボタン一つで退会できる形ではなく、申し込みを受けて運営が処理する仕組みです。退会の処理は申請から1週間以内に行われ、手数料はかからないとされています。
退会するときに残っていたコインは無効になり、あとで入会し直しても引き継がれません。また、退会したあとも、利用者の情報は「情報管理と悪質な会員を防止するため」に60日間保持され、60日を過ぎてから完全に削除されると書かれています。つまり、退会を申し込んでから情報が消えるまでには、最長で2か月あまりかかる計算です。
もう一つ、トラブルになった場合の裁判所についても決まりがあります。第15条では、運営と利用者のあいだの争いは、金額に応じて東京簡易裁判所か東京地方裁判所で扱うと定めています。地方に住む人にとっては、万一のときに東京まで出向く必要がある、という意味になります。
LINEで登録した場合も、規約が定める退会の方法は、あくまで問い合わせからの申し込みです。LINEの友だちを解除することと、サービスを退会することは別の手続きだと考えて、両方を済ませておくと安心です。
アイカギを使った人から聞かれる声(よくある声の再構成)
※以下は、アイカギのような仕組みのサービスを慎重に使った人から聞かれがちな声を、要点が伝わるよう編集部で組み立て直したものです。特定の個人の投稿ではありません。
東京都・中野区/30代・会社員★★★★★
登録の前に利用規約を最後まで読んだ。1週間開かないとアカウントを消せる、という条文を見て、ポイントはいちばん小さい単位だけ買うことにした。
神奈川県・相模原市/40代・技術職★★★★★
LINEで登録すると手軽だけれど、ふだんのLINEとつながるのが気になって通常登録にした。家族と共有している端末には入れていない。
埼玉県・川口市/30代・営業職★★★★★
特定商取引法の表記に届出先と受理番号が書いてあるのを確認してから使い始めた。届出のないところよりは、まだ安心できた。
千葉県・船橋市/40代・自営業★★★★★
写真を見るのも送るのもメッセージよりポイントがかかると知って、写真のやりとりは最小限にした。会う話が進む相手とだけ続けている。
大阪府・吹田市/30代・会社員★★★★★
ポイントが消える条件があるので、使うのは休みの前の数日だけと決めている。だらだら続けないほうが、結局むだが少ない。
11月2日に読み直して、変わっていなかったこと
この記事を最初に書いてから1か月あまりたった2026年11月2日に、アイカギの公式サイトのトップページ、利用規約、特定商取引法の表記、プライバシーポリシーをもう一度開いて読み直しました。利用規約の末尾は「2020年1月1日施行、2024年7月6日改定」のままで、この1か月のあいだに規約が改定された様子はありませんでした。トップページの「高校生を除く、満18歳以上の独身者向けサービスです」という一文も、LINE、Google、通常の三つの登録方法も同じです。
特定商取引法の表記の料金表も、メッセージの送信が25Pt、新しい写真の閲覧が40Pt、写真の添付が40Pt、そのほかは無料という内容のままでした。ポイントは8段階の金額から選んで買う形で、支払い方法はクレジットカードとコンビニの二つ、代金は前払いと書かれています。返品と返金については、サービスの特性上一切受けられない、という一文も変わっていません。届出先の四谷警察署と、受理番号の四谷26-009666も同じでした。
読み直して改めて目にとまったのは、問い合わせ先のメールアドレスです。gmailのアドレスであることは前に書いたとおりですが、@の前の部分には、運営会社の「スーベニア」とは別の英語の名前が使われています。運営会社の表記には担当者の名前も載っていますが、会社のドメインのメールアドレスはありません。この名前が何を指すのかは、公式サイトの中では説明されていませんでした。問い合わせをするときは、送った内容と日時を自分の手元に残しておくと、後で確かめる手がかりになります。
運営会社の株式会社スーベニアについて、国税庁の法人番号公表サイトでの確認は、今回は検索の条件がうまく合わず、できていません。届出の受理番号が表示されていることは確かめられますが、会社の登記の情報まで自分で確かめたい人は、法人番号公表サイトで会社名と所在地を入れて調べてみてください。
規約を読み比べてから、使う場所を選ぶ
アイカギのように、ポイントの失効や運営スタッフの関与が規約に書かれているかどうかは、サービスを選ぶときの大事な目安です。リピアイとスグラブも、LINEの友だち追加から始めて、身分証で年齢を確かめてから使う出会いのサービスです。人のプロフィールや自分あての文章を読むのは無料で、メッセージを出すときに1通30PTを使い、新しく登録すると130PT(1,300円分)が付きます。規約と料金を読み比べたうえで、自分に合う場所を選んでください。
登録する前に確かめること
- 自分は「満18歳以上の独身者」という対象に当てはまるか
- 返品・返金は一切ないことを理解しているか
- 1週間アクセスしないとアカウントを削除でき、ポイントも失効する規約を知っているか
- 運営のスタッフが相手をすることがあると、規約に書かれていることを知っているか
- LINE・Google・通常の三つの登録方法のうち、どれを使うか決めたか
- ポイントは、いちばん小さな単位から試すつもりか
- 退会は問い合わせからの申し込み制で、情報は退会後60日間保持されることを知っているか
公式の文章を読む限り、アイカギは、届出を済ませたうえで、ポイントの失効や運営スタッフの関与について規約にはっきり書いているサービスです。書いてあることを知ったうえで使うか、別のサービスを選ぶか。その判断の材料として、この記事を使ってください。
※本記事の内容は、2026年9月29日にアイカギの公式サイトのトップページ、特定商取引法の表記、利用規約、プライバシーポリシーで確認し、2026年11月2日に同じページを読み直して変わっていないことを確かめたものです。規約は予告なく変わることがあるため、登録の前に最新の内容を公式サイトで確かめてください。


