福島県でいちばん人の多い市は、5年のあいだに入れ替わりました。2026年9月29日に公表された令和7年国勢調査の確定値で、郡山市の人口は312,873人、いわき市は306,165人。5年前はいわき市の方が5千人あまり多かったのが、今回は郡山市が6千人あまり上回り、県内で最も人口の多い市になりました。
福島県は、東の太平洋側の浜通り、真ん中を新幹線が通る中通り、西の山あいの会津の三つに分かれて語られる、全国で3番目に広い県です。郡山、いわき、福島市、会津若松と、中心になる街もいくつもあります。福島で相手を探すなら、相手がどの地方のどの街に住んでいるかを知っておくと、会い方の見当がつけやすくなります。
この記事では、福島県統計課が掲載した令和7年国勢調査の確定値、自動車検査登録情報協会の集計、新幹線の所要時間などをもとに、福島で相手を探すときに知っておきたいことを整理しました。
郡山が、いわきを抜いて県内最大の市に
県の統計課が掲載した市町村別の表から、人口の多い市を並べると次のようになります。
| 市 | 令和7年 | 令和2年 | 5年間の増減 |
|---|---|---|---|
| 郡山市 | 312,873人 | 327,692人 | 4.5%減 |
| いわき市 | 306,165人 | 332,931人 | 8.0%減 |
| 福島市 | 265,537人 | 282,693人 | 6.1%減 |
| 会津若松市 | 108,941人 | 117,376人 | 7.2%減 |
| 須賀川市 | 71,073人 | 74,992人 | 5.2%減 |
県内の59市町村のうち、5年前より人口が増えたのは7町村だけでした。中通りの大玉村と、浜通りの楢葉町・富岡町・大熊町・浪江町・双葉町・飯舘村です。どの市も人口は減っていますが、減り方には差があります。いわき市が8.0%減ったのに対して、郡山市は4.5%減にとどまりました。その差で順位が入れ替わった形です。10年前の平成27年には、いわき市が350,237人、郡山市が335,444人で、いわき市の方が1万5千人近く多い県内最大の市でした。この10年で、いわき市は4万4千人あまり、郡山市は2万3千人あまり減り、差が逆になりました。県庁所在地の福島市は、二つの市に次ぐ3番目です。
四つの中心の市を、年齢でも比べておきます。
| 市 | 平均年齢 | 65歳以上の割合 | 15〜64歳の割合 |
|---|---|---|---|
| 郡山市 | 48.6歳 | 29.2% | 59.8% |
| 福島市 | 50.3歳 | 32.2% | 57.7% |
| 会津若松市 | 50.8歳 | 33.7% | 55.8% |
| いわき市 | 51.1歳 | 33.8% | 55.8% |
人口だけでなく、年齢の若さでも郡山が一歩抜けています。いわき市は人口の規模では郡山とほぼ並びますが、平均年齢は県の平均と同じ51.1歳です。
郡山市は、東北新幹線と、いわき方面へ向かう磐越東線、会津方面へ向かう磐越西線が交わる、県の真ん中の交通の要です。県内のどこからも出やすく、会社の支店や商業施設も集まっています。県内の人どうしが会う場所として、いちばん使いやすい街だと言えます。
県全体では6.7%減、平均年齢は51.1歳
福島県全体の人口は1,710,242人でした。5年前の1,833,152人から12万2千人あまり、6.7%減っています。その前の5年間の減り方は4.2%だったので、減り方は大きくなりました。10年前の平成27年には1,914,039人だったので、この10年で20万人あまり減ったことになります。人口の多さは全国で21番目です。
世帯の数も735,508世帯で、5年前の742,911世帯から1.0%減りました。人が減っても世帯は増えてきた県が多いなかで、福島県は世帯まで減り始めています。1世帯あたりの人数は、およそ2.3人です。
年齢で見ると、県の平均年齢は51.1歳で、65歳以上の人が583,452人、人口の34.1%を占めています。15歳から64歳の働く世代は951,360人で55.6%、15歳未満は175,430人で10.3%です。全国の15歳未満の割合10.9%と比べると、子どもの割合はやや低くなっています。
ただし、市ごとに見ると差があります。働く世代の割合が最も高い市は郡山市の59.8%で、本宮市の57.9%、福島市の57.7%が続きます。郡山市の平均年齢は48.6歳と、県の平均より2歳以上若くなっています。働き盛りの人が集まっているのも郡山です。
郡山市は65歳以上の割合も29.2%と、県内の市の中でいちばん低くなっています。
出会いの場で言えば、郡山には仕事で住んでいる人、一人で暮らしていて時間の都合をつけやすい人が比較的多いということです。県内の別の街の人と会うときも、郡山は間を取りやすい場所になります。
東北の中で見ると、減り方は2番目に小さい
総務省がまとめた都道府県別の確定値で、東北の6県の5年間の減り方を並べると、宮城県が3.3%減、福島県が6.7%減、岩手県と山形県が7.1%減、青森県が8.0%減、秋田県が8.1%減でした。福島県の減り方は、宮城県に次いで2番目に小さくなっています。
年齢で見ても、65歳以上の割合は秋田県が40.0%で全国で最も高く、青森県・山形県・岩手県も35%を超えるなか、福島県は34.1%で全国17番目です。東北の中では、宮城県に次いで若い層の多い県だと言えます。全国の平均年齢は48.8歳、福島県は51.1歳です。
福島の相手は、東北のほかの県の人と比べると、仕事や暮らしで首都圏とのつながりが強い人も少なくありません。中通りから東京へは新幹線で1時間あまり、北関東の栃木県とも隣り合っています。
中通りの若い町:大玉村と西郷村
原子力発電所の事故のあとに住民が戻り始めた大熊町(43.8歳)を除くと、県内で平均年齢が若いのは中通りの村です。西郷村は46.8歳、大玉村は46.9歳で、どちらも県の平均より4歳以上若い村です。大玉村は15歳未満の子どもの割合が14.4%と、県内で最も高くなっています。
大玉村は、福島市と郡山市のあいだにあり、両方の市へ車で通える場所です。人口は8,931人で、県内の市町村の多くが減るなか、5年で31人、0.3%増えました。西郷村は新幹線の新白河駅がある村で、人口は20,740人と、5年でほとんど変わっていません。
こうした町村に住む相手は、家族で暮らしていることが多く、車で郡山や白河、福島市まで出てくることになります。会うなら、どちらかの市の中心で駐車場のある場所を選ぶか、昼の時間に会う形が考えやすいでしょう。
浜通りでは、楢葉町、富岡町、大熊町、浪江町、双葉町などで人口が増えています。原子力発電所の事故のあと避難指示が出されていた地域で、指示が解除されたあとに戻ったり、新しく移り住んだりした人がいるためです。楢葉町は4,536人(22.3%増)、富岡町は2,894人(36.0%増)、浪江町は2,574人(33.9%増)、大熊町は1,533人(81.0%増)で、令和2年には人口が0人だった双葉町にも211人が住むようになりました。
中通りと浜通りの、ほかの市
郡山と福島市のほかにも、中通りには新幹線や東北本線でつながる市が並んでいます。郡山市の南の須賀川市は71,073人(5.2%減)、平均年齢は49.5歳と、県の平均より若い市です。福島市と郡山市のあいだの本宮市は29,610人で、減り方は2.1%と、県内の市の中でいちばん小さくなりました。二本松市は49,234人(8.1%減)、白河市は55,322人(7.0%減)です。福島市の北東の伊達市は54,107人(7.1%減)、郡山市の東の田村市は31,812人(9.5%減)でした。
浜通りでは、いわき市の北に南相馬市(54,066人・8.4%減)、相馬市(31,841人・8.7%減)が続きます。南相馬市は平成27年から令和2年にかけては人口が増えていましたが、今回は減少に転じました。
中通りの市に住む相手なら、郡山か福島市まで電車で出やすく、駅の近くで会う形が組みやすくなります。浜通りの北の市に住む相手は、いわきよりも仙台の方が近い場合もあるので、どちらに出かけることが多いかを聞いておくとよいでしょう。
郡山の夜は、駅前の陣屋
郡山市の夜の中心は、郡山駅の西口からすぐの陣屋と呼ばれる一帯です。駅から歩いて数分の場所に、居酒屋やスナック、カラオケの店が集まり、若い人向けの店から落ち着いて飲める店まで並んでいます。
駅から近いので、新幹線や在来線で来る相手とも待ち合わせがしやすい場所です。県内のほかの街から郡山まで出てきてもらい、陣屋で会って、帰りの列車の時間までに駅へ戻る、という流れも組めます。
ただ、郡山は県内でいちばん人の集まる街でもあります。陣屋のあたりは仕事帰りの人も多いので、人目が気になる相手と会うなら、店の中で直接落ち合う形にしておくと安心です。人目を避けたい人に向けた具体的な工夫は、身バレ対策の記事で詳しく書きました。
福島市の栄町・陣場町と、いわきの田町
福島市:県庁所在地の福島市では、福島駅の東側の栄町や陣場町のあたりに、居酒屋や飲み屋が集まっています。駅から歩いて行ける場所で、汽車や新幹線で来る相手とも会いやすい街です。福島市の人口は265,537人で、5年で6.1%減りました。平均年齢は50.3歳です。
いわき市:浜通りの中心のいわき市では、いわき駅の南側に広がる田町が夜の中心です。細い路地に飲み屋やスナックが並ぶ、浜通りでいちばんの繁華街です。いわき市は面積が広く、平・小名浜・湯本など、市の中にいくつもの中心があります。相手がいわき市のどの地区に住んでいるかで、会いやすい場所は変わります。小名浜や湯本に住む相手なら、平の田町まで車で出てきてもらう形が多くなります。
いわき市は人口が5年で8.0%、2万6千人あまり減りました。それでも30万人を超える大きな市で、浜通りの人にとっては、仕事も買い物も遊びも、まずいわきが中心です。浜通りの相手と会うなら、田町か、いわき駅の周りが分かりやすい場所です。
福島で相手を探した人から聞かれる声(よくある声の再構成)
※以下は、福島県で相手を探した人から聞かれがちな声を、要点が伝わるよう編集部で組み立て直したものです。特定の個人の投稿ではありません。
福島県・福島市/30代・会社員★★★★★
相手は須賀川の人。お互いの真ん中の郡山で会うことにした。駅から陣屋まで近くて、帰りの電車にも間に合った。
福島県・いわき市/40代・自営業★★★★★
田町は知り合いが多いので、店を先に決めて中で待ち合わせた。人目を気にせず話せた。
福島県・大玉村/30代・看護師★★★★★
村の中では会えないので、車で福島市まで出た。駐車場のある場所を相手が選んでくれて助かった。
福島県・郡山市/30代・営業職★★★★★
相手は東京の人で、週末に新幹線で来てくれた。1時間ちょっとなので、日帰りでも十分会える。
福島県・会津若松市/40代・会社員★★★★★
相手は郡山の人。冬の峠道は怖いので、雪の少ない季節に会うことにした。会津若松の中で会う日もある。
福島県・二本松市/20代・事務職★★★★★
相手は郡山の人。本宮あたりで会うと、お互い車ですぐに出られる。大きな店の駐車場で待ち合わせた。
福島県・南相馬市/30代・介護職★★★★★
いわきより仙台の方が出かけ慣れているので、仙台に住む人と会った。県の中だけで探さなくてもいいと気づいた。
福島県・伊達市/40代・会社員★★★★★
相手は福島市の人。伊達からは車ですぐなので、福島駅の近くの駐車場に停めて、栄町の店で会った。
福島県・須賀川市/30代・販売職★★★★★
相手は東京から出張で来ている人だった。泊まっているホテルの近くの郡山駅前で、仕事のあとに会った。
会津若松と、山あいの町
会津地方の中心は会津若松市で、人口は108,941人、5年で7.2%減りました。城下町で、鶴ヶ城や飯盛山などの観光地もあり、県外からの旅行者も多い街です。夜は市の中心の栄町のあたりに飲み屋が集まっています。
会津若松は旅行者の多い街なので、観光で訪れている人と知り合う機会もあります。旅行者は滞在の日数が決まっているぶん、話が早く進む一方で、関係は長く続かないことが多いものです。相手が地元の人か旅行者かを最初に確かめておくと、すれ違いが起きにくくなります。
会津の山あいの町村は、人口の減り方が大きくなっています。三島町は16.3%、柳津町は15.3%、下郷町は15.2%減りました。金山町は65歳以上が60.9%、昭和村は57.7%と、住む人の半分以上が高齢者の町村も少なくありません。
会津地方には、会津若松市のほかに喜多方市(41,660人・6.9%減)や会津美里町(17,278人・9.1%減)、南会津町(12,599人・12.8%減)があります。県内で人口がいちばん少ないのは、尾瀬の入り口にある檜枝岐村の475人です。
会津と中通りのあいだには、日本で4番目に大きい湖の猪苗代湖があり、磐梯山のふもとの猪苗代町(11,951人)を通って、磐越西線と高速道路が二つの地方を結んでいます。会津の人にとって郡山は、山を一つ越えた先の大きな街です。
会津の相手と会うときは、会津若松の中心で会うか、郡山まで出てきてもらうかを、最初に相談しておくとよいでしょう。会津若松から郡山までは磐越西線で結ばれていますが、峠を越える道のりなので、冬は天気によって予定を変える余地を残しておくと安心です。
県外から来る人:観光と出張
福島県が観光庁の共通基準にもとづいてまとめた令和6年の統計では、観光を目的に県外から泊まりがけで訪れた人は延べ311万人回、日帰りで訪れた人は延べ957万人回でした。県内の人の観光も含めると、延べ2,600万人回を超えます。
仕事で訪れる人も多く、ビジネスを目的に県外から来て県内に泊まった人は延べ198万人回でした。出張で来る人の多くは、新幹線の駅がある郡山や福島市の駅の近くに泊まると考えられます。
出張や旅行で来ている相手と知り合ったときは、滞在の日数と、泊まっている街を最初に聞いておくと、会える時間と場所がすぐに決まります。平日の夜に郡山駅や福島駅の近くで会う、という形がいちばん組みやすいでしょう。自分が地元の人なのか、出張で来ているのかも、最初に伝えておくと話が早く進みます。
東京まで新幹線で約1時間20分、移動は車が中心
中通りの郡山駅と福島駅は、東北新幹線の停車駅です。東京から郡山まではおおむね1時間20分前後、福島までもほぼ同じくらいで着きます。県外の相手でも、首都圏に住む人なら、日帰りで十分に会える距離です。新幹線で来る相手とは、郡山駅か福島駅の周りで会うのがいちばん分かりやすい形です。
ふだんの移動は車が中心です。自動車検査登録情報協会の集計では、令和7年3月末の福島県の自家用乗用車は1,209,555台で、1世帯あたり1.510台でした。全国で7番目に多い数字です。駅から離れた町村に住む相手は、ほとんどが車で動きます。車で来る相手とは駐車場のある場所を選び、お酒を飲むなら車を置いてきてもらうか、運転代行を使う前提にしておきましょう。
東北のほかの街は、仙台の記事や山形の記事に、全国の地域は地域別の出会いのまとめにまとめています。
相手の住まいで変わる、福島の会い方
最後に、ここまでの内容を、相手の住まいごとに一つの表にまとめておきます。福島県は広く、同じ県の中でも、相手の住む地方によって出かける街も移動の手段も大きく変わります。最初のやりとりで市町村の名前まで聞いておけば、この表のどの行に当たるかがすぐに分かり、待ち合わせの場所と時間を決めやすくなります。
| 相手の住まい | ふだんの移動 | 会いやすい場所 |
|---|---|---|
| 郡山市・須賀川市・本宮市 | 電車・車 | 郡山駅の西口、陣屋 |
| 福島市・伊達市・二本松市 | 電車・車 | 福島駅の東側、栄町・陣場町 |
| いわき市と浜通りの南 | 車が中心 | いわき駅の南、田町 |
| 相馬市・南相馬市 | 車が中心 | 地元か、仙台へ出る |
| 会津若松市と会津の町村 | 車・磐越西線 | 会津若松の中心か、郡山 |
| 首都圏から新幹線で | 東北新幹線 | 郡山駅・福島駅の周り |
編集部のひとこと
福島は、浜通り・中通り・会津の三つで、暮らしも距離感もまったく違う県です。そのなかで郡山は、県内でいちばん人が多く、働く世代も集まり、どの地方からも出やすい街になりました。
相手が郡山や福島市の人なら駅の近く、いわきの人なら田町、会津の人なら会津若松か郡山。町村に住む相手なら、車で出やすい市の中心。最初のやりとりで、相手の住む街と移動の手段を聞いておけば、広い県でも無理のない約束が組めます。
※本記事は18歳以上の成人を対象にしています。人口と年齢は福島県統計課が掲載した令和7年国勢調査 人口等基本集計結果(確定値・2026年9月29日公表)の市町村別の表、自家用乗用車の台数は自動車検査登録情報協会の集計(令和7年3月末)、所要時間はJRの時刻表にもとづき、2026年10月3日に確認したものです。


