家から近い相手は、会うまでの手間がほとんどかかりません。仕事が終わってから一駅だけ移動して会い、日付が変わる前に歩いて帰れる。終電を気にすることも、片道一時間の移動に疲れることもありません。セフレを探すときに「近く」で絞りたくなるのは、ごく自然なことです。
ただ、近い相手は、関係が終わったあとも近いままです。同じ駅を使い、同じスーパーで買い物をし、帰り道が重なります。警察庁が2026年3月に公表した資料では、令和7年に全国の警察が受けたストーカー事案の相談は2万2,881件で、相手がだれかが分かっているもののうち、もっとも多いのは元を含む交際相手でした。この記事では、近くで相手を探すときの良さを確かめたうえで、この警察庁の数字を読みながら、終わったあとに困らないための段取りを考えます。
近さを、三つの段階に分けて考える
ひとくちに「近く」と言っても、どのくらい近いかで、良さも気をつけることも変わります。同じ駅を使う相手、同じ路線のいくつか先の駅に住む相手、となりの市に住む相手では、会いやすさと、生活が重なる度合いがまるで違います。
| 近さ | 会いやすさ | 生活の重なり |
|---|---|---|
| 同じ駅・同じ町内 | いちばん楽 | 買い物・通勤で顔を合わせる |
| 同じ路線の数駅先 | 仕事帰りに寄れる | 電車で一緒になることがある |
| となりの市・別の路線 | 休日なら無理がない | ふだんはほとんど重ならない |
同じ駅を使う相手は、会うまでの手間は最小ですが、関係のことを知られたくない人にとっては、いちばん気を張る相手でもあります。一緒に歩いているところを近所の人に見られることもありますし、関係が終わったあとも、毎朝の駅のホームで顔を合わせるかもしれません。
数駅先に住む相手は、そのあいだに位置します。仕事帰りに寄れる近さはありながら、ふだんの買い物や通勤の場所はずれていることが多いでしょう。となりの市や別の路線に住む相手になると、平日の夜に会うのは少し大変になりますが、終わったあとに顔を合わせる心配はほとんどありません。どの段階を選ぶかは、会いやすさと、終わったあとの気楽さのどちらを重く見るかで決まります。
近い相手の良さは、会える回数にも表れます。片道一時間かかる相手なら、会うのは休みの日に限られがちですが、一駅の相手なら、平日の夜に二時間だけ会うこともできます。会う回数が増えれば、相手の好みや体調の変化にも気づきやすくなり、関係は落ち着いたものになっていきます。雨の日や疲れている日でも、近ければ無理をせずに済みます。
一方で、近さは相手にとっても同じ意味を持ちます。相手も、こちらに家を知られたくない、近所の人に見られたくないと考えているかもしれません。どこまで近い相手を探しているのか、互いの住まいをどこまで教え合うのかは、どちらか一方が決めることではありません。最初のうちに、会う場所の決め方を二人で話しておけば、あとで「そんなつもりではなかった」と食い違うことも減ります。相手の慎重さは、関係を軽く見ているからではなく、自分の生活を守ろうとしているからだと受け取るのがよいでしょう。
相談のうち、4割近くは元を含む交際相手
警察庁の「令和7年におけるストーカー事案、配偶者からの暴力事案等、児童虐待事案等への対応状況について」によると、ストーカー事案の相談などの件数は2万2,881件で、前の年より3,314件、16.9%増えました。相手が特定の人である2万2,482件について、被害を受けた人と行為をした人の関係を見ると、次のようになっています。
| 行為をした人との関係 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 交際相手(元を含む) | 8,910 | 38.9% |
| 知人・友人 | 3,059 | 13.4% |
| 勤務先の同僚・職場の関係 | 2,757 | 12.0% |
| 面識なし | 2,021 | 8.8% |
| 配偶者(内縁・元を含む) | 1,392 | 6.1% |
| その他(近隣住民などを含む) | 2,083 | 9.1% |
| 関係が分からないもの | 2,260 | 9.9% |
セフレという関係が、この統計の「交際相手」に入るのかどうかは、資料からは分かりません。ただ、体の関係があり、何度も会っていた相手が、関係が終わったあとに連絡や待ち伏せを続ける。そうした形は、交際相手の場合と大きくは変わらないはずです。そして、相手が自分の家や最寄り駅を知っていれば、待ち伏せはそれだけ簡単になります。
「その他」の注には、近隣住民という言葉も入っています。近所に住んでいるというだけで、顔を合わせる機会は自然に増えます。好意を持たれたときも、関係がこじれたときも、距離の近さはそのまま行動のしやすさにつながります。
いちばん多いのは、つきまといと待ち伏せ
同じ資料は、相談を行為の種類ごとに数えています。いちばん多いのは「つきまとい・待ち伏せ等」で1万2,181件、次が「面会・交際の要求」の7,548件、「無言電話・連続電話・メール」の4,911件、「乱暴な言動」の4,018件と続きます。一つの事案が複数の行為に当てはまる場合は、それぞれに数えられています。
つきまといや待ち伏せは、相手の生活の場所を知っていて初めてできる行為です。住んでいる家、使っている駅、勤め先、よく行く店。近くで知り合った相手ほど、これらを自然に知ることになります。近くで探すこと自体が悪いわけではありませんが、自分の生活の場所をどこまで相手に見せるかは、関係を始める前に決めておく価値があります。
動機の欄を見ると、ストーカー規制法に当たる動機のうち、「好意の感情」が1万4,649件、「好意が満たされず怨恨の感情」が3,689件でした。初めから悪意を持って近づいてくる人よりも、好意が続いたり、好意が受け入れられずに恨みに変わったりした人のほうが、ずっと多いということです。体の関係から始まった相手が、こちらより強い気持ちを持ってしまうことは珍しくありません。
体の関係があった相手との間で、とくに気をつけたいのが写真や言葉です。行為の種類のうち「性的羞恥心を害する行為」は1,268件、「名誉を害する行為」は910件ありました。関係が続いているあいだに撮った写真や、送り合った言葉が、終わったあとに相手を傷つける道具になってしまうことがあります。近所の相手であれば、それを近所の人や職場の人に見せることも、遠くの相手より簡単です。撮影については写真と撮影の記事で、法律の扱いも含めて書いています。
年代で見ると、被害を受けた人でいちばん多いのは20代の7,993件で、30代4,628件、40代3,609件、19歳以下3,111件、50代2,125件と続きます。19歳以下の相談は前の年の2,340件から3,111件に増えました。60代は601件、70歳以上は402件です。若い人に多い一方で、40代や50代でも年に数千件の相談があり、年齢が上がれば関係のないことだとは言えません。
位置を知る道具は、GPSから紛失防止タグへ
近くにいなくても、相手の居場所を知る方法はあります。資料には、GPS機器などや紛失防止タグを使った事案の相談の数が年ごとに載っています。GPS機器などを使ったものは令和3年の152件から、令和7年には511件に増えました。紛失防止タグを使ったものは、令和3年にはわずか3件でしたが、令和4年113件、令和5年196件、令和6年370件と増え、令和7年には679件と、GPS機器を上回りました。二つを合わせると1,190件です。
この状況を受けて、ストーカー規制法は令和7年12月10日に改正が公布され、紛失防止タグを使って承諾なく位置情報を取ることなどが、新たに規制の対象になりました。主な改正は同じ月の30日から施行されています。改正の背景として、警察庁は、元交際相手などの自動車に紛失防止タグをひそかに取り付けて位置情報を取る事案を挙げています。
近くで知り合った相手と会うときに、車で来ることもあるでしょう。鞄やコートのポケット、車の中に、見覚えのない小さな機器が入っていないか。関係がこじれたと感じたら、一度は確かめておくと安心です。スマートフォンには、近くにある見知らぬタグを知らせる機能を持つものもあります。
資料は、第三者に頼んで被害者の居場所を突き止めようとする行為についての相談も、令和7年に14件あったと記しています。探偵業者への周知を進めていることも書かれています。住所を伏せていても、名前や勤め先、写真から居場所をたどられる道はあるということです。プロフィールに載せる情報は、一つひとつは小さくても、組み合わせると住まいに近づけることを覚えておきましょう。
家と最寄り駅を、最初から見せない段取り
近くで探すと決めた人ができる、いちばん効く工夫は、住んでいる場所を相手に渡さないことです。具体的には、次のような順番で考えておくと迷いません。
- プロフィールの地域は、市や区までにとどめる。最寄り駅や町名まで書くと、近所の人だと分かった時点で、相手が家の範囲を絞り込めてしまいます。
- 待ち合わせは、自分の最寄り駅から一つずらす。同じ路線の隣の駅や、乗り換えの大きな駅を使えば、会いやすさはほとんど変わらず、生活の場所は見せずに済みます。
- 家には呼ばない、相手の家にも行かない。互いの家を知らないままでいれば、終わったあとに待ち伏せされる場所は大きく減ります。ホテルの選び方はホテルの記事にまとめました。
- 帰りは、別々に、別の方向から。同じ駅から一緒に帰ると、どちらの家がどの方向かが分かってしまいます。
- 写真やSNSから、場所が分かるものを外す。窓からの景色、近所の店、制服の名札などは、本人が思うより多くを語ります。
車で会う人は、車そのものにも気をつけてください。ナンバーや車種、いつも停めている駐車場は、家の場所を知る手がかりになります。近所の相手と会うときに、自宅の駐車場から車を出す姿を見られれば、それだけで住まいが分かってしまいます。初めのうちは電車で会うか、車を停める場所を自宅から離れたところにしておくと安心です。
連絡の手段も同じ考え方です。電話番号やLINEは、渡した瞬間から、関係が終わったあとも相手の手元に残ります。サービスの中でやりとりを続け、互いのことが十分に分かってから連絡先を交換するほうが、終わらせるときに閉じる手段が少なくて済みます。
一人暮らしで家に呼びたくなる気持ちは分かりますが、近所の相手を家に入れることは、家の場所だけでなく、部屋の中の様子や、合鍵の置き場所まで知られることにつながります。一人暮らしの家での会い方の注意は一人暮らしの家の記事で詳しく書きました。
住んでいる駅を書かずに、近くの相手を探す
近くの相手を探したいけれど、自分の住所は渡したくない。そのためには、相手のプロフィールを読んでから、話しかけるかどうかを決められる場所が向いています。セフレポで紹介しているリピアイとスグラブは、LINEで友だちに追加して始めるサービスで、相手とやりとりする前に身分証で年齢を確かめます。プロフィールや受け取った文章を読むだけならポイントは減らず、こちらから送るときに1回30PTを使います。登録のときに130PT(1,300円分)が付くので、まず住んでいる地域の書き方を見比べてみてもよいでしょう。
終わらせるときは、近いほど丁寧に
近くの相手との関係を終わらせるときは、遠くの相手以上に、終わり方が大切になります。突然連絡を断つと、相手は理由を知りたくて、知っている場所に来るかもしれません。近所であれば、それはすぐにできてしまいます。
終わらせるときは、相手を責めずに、自分の事情として短く伝えるのが基本です。「もう会えない」という結論を先に言い、言い訳を重ねて期待を残さないようにします。そのうえで、連絡の手段を一つずつ閉じていきます。別れ方の順番はセフレとの終わり方の記事にまとめています。
それでも連絡や待ち伏せが続くようなら、一人で抱え込まずに、早めに警察に相談してください。急ぎでないときの相談窓口は全国共通の「#9110」、身の危険を感じたら110番です。警察庁の資料によると、令和7年に警察が行為をした人に行った指導や警告は1万4,049件、被害を受けた人への防犯の指導は2万2,316件にのぼります。相談したからといって、すぐに事件として扱われるわけではなく、まず話を聞き、どうすればよいかを一緒に考えてもらえます。
警察に相談すると、何をしてもらえるのか
相談をためらう理由の一つは、相談したあとに何が起きるのかが分からないことでしょう。警察庁の資料には、警察がとった措置の数が載っています。令和7年に警察が出した警告は1,577件、相手に行為をやめるよう命じる禁止命令などは3,037件でした。禁止命令などは、平成28年には173件でしたが、警告を経なくても禁止命令を出せるよう法律が改められた平成29年から大きく増え、令和元年に1,375件、令和7年には3,037件になりました。反対に警告は、平成28年の3,562件をピークに減っています。いまは、警告で様子を見るよりも、早い段階で命令を出す運用に移ってきていると読めます。
被害を受けた人が警察本部長などに援助を求めた件数は8,373件ありました。中身は、被害を防ぐための措置の教示が2,281件、防犯に役立つ物品の教示や貸し出しが801件、相手と話し合う場所として警察の施設を使えるようにしたものが121件などです。相手の連絡先が分からないときに、氏名や連絡先を教えてもらえた件数も655件ありました。警告や命令のような強い手段だけでなく、こうした援助を受けるという選択肢もあります。
令和7年12月の法改正では、警察が被害を受けた人の申し出を待たずに、職権で警告を出せる制度ができました。雇い主や学校の校長が、被害を受けた人を助けるよう努める対象に加えられ、被害を受けた人の住まいのある都道府県の公安委員会も、禁止命令などを出せるようになっています。相手の行為が職場や学校に及んでいるときは、勤め先に事情を伝えておくことも、身を守る手段の一つになります。
同じ資料は、行為をした人をカウンセリングや治療につなぐ取り組みも紹介しています。警察から行為をした人へ連絡した件数は1,698件、実際にカウンセリングや治療につながった人は233人でした。気持ちの整理がつかずに相手を追いかけてしまう人にとっても、手を借りる道があるということです。
自分が、行為をする側にならないために
この統計は、被害を受けた側だけの話ではありません。資料によると、行為をした人の80.1%は男性で、被害を受けた人の86.9%は女性でした。年代では、被害を受けた人は20代が35.6%でいちばん多く、行為をした人は20代が21.2%、30代と40代がそれぞれ16.1%と15.1%です。
女性が行為をした側の相談も2,808件あり、前の年の2,487件から増えています。被害を受けた男性は3,001件でした。男性だから被害に遭わない、女性だから行為をする側にならない、ということはありません。行為をした人の年齢が分からない相談が3,803件あるのは、相手の素性を知らないまま関係を持っていた場合が含まれているからかもしれません。名前や年齢をはっきり知らない相手ほど、困ったときに手を打ちにくくなります。
近くに住む相手から別れを告げられたとき、もう一度だけ話したい、理由を聞きたいと思うのは自然な気持ちです。けれども、拒まれたあとも連絡を続けたり、相手の家や駅の近くで待ったりすれば、それがストーカー規制法の対象になる行為です。令和7年のストーカー規制法違反の検挙は1,546件、ストーカー事案に関係する刑法犯などの検挙は2,171件で、どちらも法律ができてから最も多い数字でした。
相手の居場所を、相手の承諾なく機器で知ろうとすることも同じです。GPS機器でも紛失防止タグでも、承諾なく位置を取れば規制の対象になります。好意の気持ちが強いときほど、自分の行動が相手にどう見えているかを、いったん立ち止まって考えてください。
近くの相手と、気楽に続けるために
近くで相手を探すことは、会いやすさという大きな良さがあります。仕事帰りの短い時間でも会えて、移動の疲れもありません。その良さを生かしながら、終わったあとに困らないようにするために必要なのは、住んでいる場所を最初から渡さないことと、終わらせるときに丁寧に終わらせることの二つです。
同じ駅の相手を選ぶなら、なおさら家の場所は見せない。数駅先やとなりの市まで範囲を広げれば、会いやすさを大きく損なわずに、生活の重なりを減らせます。身近な人に知られたくない事情がある人は、身バレを防ぐ記事もあわせて読んでおくと、プロフィールの書き方まで具体的に決められます。近さは、使い方しだいで、安心にも不安にもなります。始める前の少しの段取りが、終わったあとの暮らしを守ってくれます。
この記事の数字は、警察庁「令和7年におけるストーカー事案、配偶者からの暴力事案等、児童虐待事案等への対応状況について」(2026年3月19日公表)と、警察庁のストーカー規制法改正の案内ページにもとづきます。


