ネットで出会う独身の人は今どれくらい?|恋人と知り合った未婚女性の17.9%がネット、交際を望まない人は3人に1人。出生動向基本調査で読む大人の出会い方

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恋人がいる独身の人に「相手とどこで知り合ったか」を尋ねると、今もいちばん多い答えは「学校で」です。国立社会保障・人口問題研究所の調査では、その割合は3割近くにのぼりました。一方で、同じ調査で初めて選択肢に加えられた「ネットで(SNSやマッチングアプリなど)」は、男性で11.9%、女性で17.9%と、いきなり1割を超えています。友人の紹介や職場で知り合う人は前の回より減り、その分がネットに移ってきている、というのが今の姿です。

この記事では、国立社会保障・人口問題研究所の「第16回出生動向基本調査」の結果をもとに、独身の人がいま恋人や交際相手とどう向き合っているのかを数字で見ていきます。調査は2021年6月に、全国から無作為に選ばれた1,000の地域に住む18歳以上55歳未満の独身者と、妻が55歳未満の夫婦を対象に行われ、2022年に結果が公表されました。5年ごとの調査で、これが最新の回です。そのうえで、結婚や恋人を前提にしない大人の関係を探す人が、この数字から何を読み取れるのかを考えます。

恋人がいる独身の人は、男性21.1%、女性27.8%

18歳から34歳の未婚の人のうち、「恋人として交際している異性がいる」か「婚約者がいる」と答えたのは、男性で21.1%、女性で27.8%でした。男性は2005年の27.1%、女性は2002年の37.1%をピークに、下がり続けています。独身の男性のおよそ5人に4人、女性のおよそ4人に3人は、恋人も婚約者もいない状態だということです。

18〜34歳の未婚者(2021年) 男性 女性
恋人または婚約者がいる 21.1% 27.8%
交際相手がいない(友人としての異性も含めて) 72.2% 64.2%
とくに異性との交際を望んでいない(未婚者全体に占める割合) 33.5% 34.1%
一生結婚するつもりはない 17.3% 14.6%
性交経験がある 53.0% 47.5%

恋人だけでなく、友人として付き合っている異性もいない、つまり交際相手が一人もいない人は、男性で72.2%、女性で64.2%でした。数字だけを見ると、独身の人の多くが一人で過ごしていることになります。ただ、その中身を見ると、もう少し違う姿が見えてきます。

交際相手がいない人の、およそ半分は交際を望んでいない

この調査では、交際相手がいない人に、異性との交際を望んでいるかどうかも尋ねています。「とくに異性との交際を望んでいない」と答えた人は、未婚者全体に占める割合で、男性33.5%、女性34.1%でした。18歳から34歳の未婚の男女の3人に1人は、今のところ交際を望んでいないということです。交際を望んでいる人は、交際相手のいない人の半数弱にとどまります。

「交際を望んでいない」という答えには、いろいろな理由が含まれているはずです。仕事や趣味を優先したい人、人と付き合うことに疲れた人、恋愛そのものに関心が薄い人。調査が教えてくれるのは、恋人がいないことが、必ずしも恋人を探していることを意味しない、という事実です。ネットで知り合った相手が独身だからといって、相手も恋人を探しているとは限らないのです。

この点は、大人の関係を探す人にとっても大切です。こちらが恋人を求めていなくても、相手は恋人を求めているかもしれない。反対に、こちらが恋人を求めていても、相手は誰とも深い関係になりたくないかもしれない。最初のやり取りで、お互いが何を求めているのかを言葉にしておくことが、行き違いを防ぐいちばんの方法になります。言いにくいことほど、会う前の文章のやり取りの段階で伝えておくほうが、相手にとっても判断しやすいものです。

独身でいる理由のいちばんは「相手にめぐり会わない」

いずれ結婚するつもりだと答えた未婚の人に、今独身でいる理由も尋ねています。18歳から24歳の若い層では、「結婚するにはまだ若すぎるから」「結婚する必要性をまだ感じないから」「今は仕事や学業にうちこみたいから」といった、結婚に向かう積極的な理由がまだないことが上位に並びました。

25歳から34歳になると、最も多い理由は「適当な相手にまだめぐり会わないから」に変わります。男性の43.3%、女性の48.1%がこれを選びました。また、「異性とうまくつき合えないから」を選ぶ人は、2005年の調査から増える流れが続いていると報告されています。

相手にめぐり会わない、うまく付き合えない。この二つは、出会いの場が減っていることと、出会ったあとの関係の築き方に自信が持てない人が増えていることの両方を示しています。ネットでの出会いが広がっている背景には、こうした事情もあるのでしょう。職場や友人の紹介のような場がなくても相手を探せることは、ネットの大きな利点です。

「一生結婚するつもりはない」は、男性17.3%

18歳から34歳の未婚の人に、生涯の結婚の意思を尋ねた結果も、大きく動いています。「いずれ結婚するつもり」と答えた人は、男性で81.4%、女性で84.3%でした。前の回はそれぞれ85.7%と89.3%で、1997年以降ほぼ安定していた割合が、今回は男女とも下がりました。

反対に、「一生結婚するつもりはない」と答えた人は、男性17.3%、女性14.6%です。1982年の調査では男性2.3%、女性4.1%でしたから、40年ほどで大きく増えたことになります。とくに2000年代に入ってから、増える流れが続いています。

結婚を前提にしない生き方を選ぶ人が増えれば、結婚を前提にしない関係を探す人も、珍しい存在ではなくなっていきます。ただ、ここでも数字の読み方には注意が必要です。結婚するつもりがないことと、恋人や体の関係を求めることとは、別の話です。結婚しないと決めた人の中にも、恋人を大切にしたい人もいれば、一人の時間を守りたい人もいます。

独身生活の利点は「行動や生き方が自由」

独身でいることに、結婚生活にはない利点があると思うかどうかも尋ねています。利点があると答えた人は男性84.1%、女性90.3%で、具体的な利点として最も多く挙げられたのは、1987年の調査からずっと「行動や生き方が自由」です。今回はさらに少し増えて、男性70.6%、女性78.7%でした。「家族を養う責任がなく、気楽」や「住宅や環境の選択の幅が広い」を挙げる人も増えています。

自由に生きたい、誰かを養う責任を負いたくない。そう考える独身の人が増えているなら、結婚を前提にしない関係に関心を持つ人がいても不思議ではありません。ただ、自由を大切にする人ほど、相手から束縛されることを嫌います。結婚を前提にしない関係を探すなら、相手の自由を尊重すること、会う頻度や連絡の取り方を押しつけないことが、関係を続けるうえでの前提になります。

恋人と知り合った場所:学校が最多、ネットは1割を超えた

冒頭で触れたとおり、恋人や婚約者がいる未婚の人に、相手と知り合ったきっかけを尋ねると、「学校で」が3割近くで最も多い結果でした。今回の調査では、前の回より「友人・兄弟姉妹を通じて」と「職場や仕事の関係で」が減っています。そして新しく選択肢に加わった「ネットで」が、男性11.9%、女性17.9%を占めました。

女性のほうがネットで恋人と知り合った割合が高いのは、目を引く点です。女性にとって、知り合う前に相手のプロフィールや文章を読んで選べるネットは、職場や友人の紹介にはない安心感があるのかもしれません。一方で、相手の顔や暮らしが見えないまま関係が始まるという点では、知り合ったあとの確かめ方がより大切になります。

職場や友人を通じた出会いが減っている背景には、働き方の変化や、人付き合いの形の変化があると考えられます。職場で恋愛をすることへのためらいが強くなったという面もあるでしょう。職場の相手との関係が持つ難しさについては、職場の同僚との関係の記事にまとめています。

職場や紹介にはない、ネットの出会いの注意点

職場や友人の紹介で知り合った相手なら、どんな人なのかを周りの人から聞くことができます。共通の知り合いがいることが、相手の身元をある程度確かめる役割を果たしているのです。ネットで知り合う相手には、その手がかりがありません。相手が本当にプロフィールどおりの年齢なのか、独身なのか、どこに住んでいるのかは、本人の言葉と、サービスが行っている年齢の確認だけが頼りになります。

だからこそ、ネットで相手を探すときは、年齢の確認をきちんと行っているサービスを選ぶこと、会う前にお金の話をしてくる相手とは距離を置くこと、初めて会う場所は人目のある場所にすることといった基本が、職場や紹介での出会いよりも大切になります。女性のほうがネットで恋人と知り合った割合が高いという数字は、こうした基本を守れば、ネットが安心して使える場になりうることも示しているように見えます。

結婚した夫婦の13.6%は、ネットで知り合った

夫婦の側の調査でも、同じ変化がはっきり出ています。2018年の後半から2021年の前半に結婚した夫婦のうち、SNSやマッチングアプリなどネットを使ったサービスを通じて知り合った夫婦は13.6%でした。研究所の概要は、職場や友人を介した結婚が減り、ネットで知り合った夫婦が最近の結婚の13.6%を占めるようになった、とまとめています。

結婚した夫婦の7〜8組に1組がネットで出会っている、ということです。ネットでの出会いは、一部の人だけが使う特別な手段ではなくなりました。独身者に恋人と知り合ったきっかけを尋ねる質問では、今回の調査で初めて「ネットで」という選択肢が加えられました。調査の側が選択肢を足さなければならないほど、ネットでの出会いが当たり前になってきたということです。結婚に至るほど長く続く関係が、ネットから始まることも、もう珍しくありません。出会いの入口がネットであることを、人に話すのをためらう理由も、以前ほどはなくなっているはずです。

ただし、この調査が扱っているのは結婚した夫婦と、恋人や婚約者がいる独身の人です。結婚を前提にしない関係や、体だけの関係がどれくらいネットで始まっているのかは、この調査からは分かりません。国の調査が数えているのは、あくまで恋愛と結婚の入口までです。

性交経験がある独身の人は、男性53.0%、女性47.5%

この調査は、未婚の人の性交経験も尋ねています。18歳から34歳の未婚の人のうち、性交経験があると答えたのは、男性で53.0%、女性で47.5%でした。年齢別に見ると、20代後半では男性63.6%、女性61.2%で、前の回とほぼ同じです。一方で、30代前半の男女と、20代前半の女性では、前の回より割合が下がりました。

20代後半の独身の人の4割近くは、性交経験がないということになります。体の関係を前提にした出会いを探しているとき、相手がそうした経験の少ない人である可能性は、決して低くありません。経験の有無で相手を判断したり、経験があることを当然のように話を進めたりすることは、相手を深く傷つけることがあります。相手のペースを尊重し、同意を一つずつ確かめることの大切さは、体の関係の相手との同意の記事に詳しく書いています。

同棲の経験についても尋ねていて、18歳から34歳の未婚の人で同棲した経験がある人は、男性6.4%、女性8.2%でした。20代後半の女性では12.9%、30代前半の女性では15.7%と、女性の側で少しずつ増えています。

20代後半の6〜7割は、恋人と付き合った経験がある

現在の恋人の有無とは別に、これまでに恋人として異性と付き合った経験も尋ねています。20代後半の未婚の人では、恋人として交際した経験がある人は男性で6割強、女性で7割でした。18歳から34歳の未婚の人全体でも、約6割が異性との交際経験を持っています。今は恋人がいなくても、過去に誰かと付き合った経験のある人のほうが多い、ということです。

交際の経験があっても、性交の経験はない人もいれば、その反対の人もいます。経験の中身は人によってさまざまで、数字はそのばらつきの大きさを教えてくれます。相手の経験について、こちらの思い込みで話を進めないことが、ネットで知り合った相手との関係を始めるうえでの基本です。

「一人でも寂しくない」と答える人が増えた

独身の人に自分の生活のスタイルを尋ねた質問では、「生きがいとなるような趣味やライフワークを持っている」「一人の生活を続けても寂しくないと思う」と答える人が、前の回より増えました。反対に、「気軽に一緒に遊べる友人が多い」と答える人は減っています。

一人で過ごす時間を充実させている人が増えている一方で、気軽に会える友人は減っている。この組み合わせは、誰かと深い関係を結ぶことには慎重でも、ときどき誰かと会って話したい、触れ合いたいという気持ちを持つ人が少なくないことを示しているようにも読めます。もちろん、これは数字からの推測で、調査がそう尋ねたわけではありません。寂しさと人とのつながりについては、寂しいからセフレがほしいときの記事で、内閣府の孤独の調査をもとに考えています。

何を求めているかを、最初に言葉にできる場所で

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相手に求める条件も、少しずつ変わっている

結婚相手に求める条件として、男女とも重く見ているのは「人柄」「家事・育児の能力や姿勢」「仕事への理解」でした。そのうえで今回の調査では、妻となる相手に「経済力」を求める男性と、夫となる相手に「家事・育児の能力や姿勢」や「容姿」を求める女性が、以前より増えています。研究所の概要は、行動と意識の両面で男女の差が縮まっている、とまとめています。

結婚を前提にしない関係でも、相手に何を求めるかは人それぞれです。一緒にいて落ち着ける人柄を大切にする人もいれば、見た目の好みがはっきりしている人もいます。結婚相手の条件の変化は、相手を一方的に選ぶ側と選ばれる側という見方が、男女のどちらにとっても変わってきていることを示しているようにも読めます。

この調査で分からないこと

出生動向基本調査の独身者についての数字の多くは、18歳から34歳の未婚の人を対象にしています。40代や50代の独身の人、離婚を経験して今は一人の人がどう考えているのかは、この調査の主な集計には含まれていません。年代や結婚の経験によって、相手に求めるものや、結婚を前提にしない関係への考え方は大きく変わるはずです。40代以上の独身の人の数や男女の差は、国勢調査をもとにしたバツイチの出会いの記事などで扱っています。

また、この調査は5年ごとに行われていて、今回の数字は2021年のものです。ネットでの出会いがさらに広がった今、次の調査ではネットで知り合った人の割合がもっと高くなっている可能性があります。数字は傾向をつかむための手がかりとして読み、目の前の相手については、その人自身の言葉で確かめることが大切です。

数字から考える、目的のはっきりした出会い方

調査の数字を並べると、独身の人の多くは恋人がおらず、その半分ほどは今のところ交際を望んでいない。結婚するつもりのない人も増えている。そして、恋人や配偶者と知り合う場は、ネットへと移ってきている。そんな姿が見えてきます。

この中で結婚を前提にしない大人の関係を探すなら、大切なのは、自分が何を求めているのかを、最初にはっきりさせておくことです。恋人を探しているのか、ときどき会って話せる相手を探しているのか、体の関係を含む付き合いを探しているのか。目的のあいまいな出会いは、どちらか一方が期待を裏切られたと感じる結果になりやすいものです。

もう一つは、相手の求めるものを決めつけないことです。独身だから恋人を探しているはず、ネットで知り合ったのだから体の関係も望んでいるはず、という思い込みは、数字の上でも当てはまらないことが分かります。目的を言葉にし、相手の言葉を聞き、合わなければ無理に進めない。ネットでの出会いが当たり前になった今だからこそ、この順番を守ることが、お互いを大切にすることにつながります。

なお、ネットで知り合う相手の年齢を確かめることは、どんな目的の出会いでも欠かせない前提です。この点は相手が18歳未満かもしれないときの記事を読んでおいてください。

出典:国立社会保障・人口問題研究所「2021年社会保障・人口問題基本調査〈結婚と出産に関する全国調査〉第16回出生動向基本調査 結果の概要」(独身者調査・夫婦調査)。数字は同調査の公表値にもとづきます。