SugarDaddy(シュガーダディ)の公式サイトの女性向けのページを開くと、大きく「贅沢は、権利だ。」という言葉が出てきます。その下には、「余裕ある男性と過ごす時間は、日常をそっと上質に変えていきます。食事、旅行、さりげないプレゼント。」と続きます。一方で、同じサイトの利用規約の11条7号は、「営利非営利を問わず当サイト上で物品の売買や金銭のやりとりを目的とした発言や行為」を禁じています。広告の言葉と規約の言葉が、どこまで同じことを言っているのか。そこを読み比べるのが、このサービスを知るいちばんの近道です。
この記事では、2026年10月30日にSugarDaddyの公式サイトで公開されている女性向け・男性向けのページ、特定商取引法に基づく表記、利用規約を読み、国税庁の法人番号公表サイトで運営会社の記録を確かめました。パパ活という言葉そのものの意味や、お金が絡む関係の法律の線は、パパ活と出会い系の違いの記事にまとめているので、ここではSugarDaddyというサービスの中身に絞ります。
| サービス名 | SugarDaddy(シュガーダディ) |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社SYNAPS(代表者 薦田典佳・旧商号 シナプスコンサルティング株式会社) |
| 所在地 | 札幌市中央区大通西17丁目1-14 旭堂第2ビル2F |
| 法人番号 | 3020001096867 |
| 異性紹介事業の届出 | 特定商取引法の表記では「認定番号 30150024002」 |
| 電気通信事業 | 第二種電気通信事業 届出番号 J-29-631 |
| 形 | アプリではなく、ブラウザで使うオンラインサービス |
| 料金 | 女性は無料、男性は月額の定額制(1・3・6・12か月) |
| 支払い | クレジットカード・Apple Pay・あと払い(Paidy)・ビットキャッシュ・銀行振込 |
| 問い合わせ | 電子メールのみ(規約6条) |
広告は「贅沢」、規約は「金銭のやりとりの禁止」
SugarDaddyは、公式サイトで自らを「ハイクラスに特化した、女性完全無料のマッチングアプリ」と紹介しています。女性向けのページでは、出会える男性として、年収「1億〜」が5%、「3,000万〜」が36%、「1,000万以上」が59%、職業は会社経営・役員・オーナーが71%、医師・弁護士が7%という数字を掲げています。男性向けのページは「価値を決める、最高峰の遊び。」という言葉で始まります。
ところが、利用規約の禁止事項を読むと、印象はかなり変わります。11条7号は、サイト上で物品の売買や金銭のやりとりを目的とした発言や行為を禁じています。15号は、援助交際、売春、買春の勧誘、そして性交や猥褻な行為を目的とした行為を禁じています。サービスの上で、お金を条件に会う話をすることも、体の関係を目的にすることも、規約の上では認められていないのです。
広告が描いているのは、余裕のある男性と過ごす上質な時間で、その中には食事や旅行、プレゼントが含まれています。けれど、そこにお金のやり取りを条件として持ち込むことは、規約が禁じています。どこまでが「余裕ある男性との時間」で、どこからが規約に触れる「金銭のやりとり」なのか。その線を引くのは、運営ではなく、使う一人ひとりの判断に委ねられている、というのが規約から読み取れる姿です。お金を条件にした性的な関係は、売春防止法の上でも問題になりうることは、先に挙げた記事に詳しく書いています。
女性は無料、男性は月額の定額制
特定商取引法の表記によると、女性会員の料金は無料です。男性会員は月額の定額制で、1か月、3か月、6か月、12か月の4つのプランがあります。12か月プランの1か月あたりは、1か月プランの80%です。他の多くの月額制のサービスと比べると、長いプランにしたときの割安の幅は小さめです。3か月以上のプランは、総額を前払いします。
男性向けのページでは、「追加課金・ポイント課金なし」「月額固定で全機能使い放題」「何人にメッセージしても料金は変わらない」と説明しています。無料の男性会員はメッセージを送れず、有料のプレミアム会員になると無制限に送れるようになります。さらに上の「ダイヤモンド会員」もあり、男性向けのページでは「選ばれた方」だけが使える限定の機能があると書かれていますが、その中身は「ログイン後公開」とされていて、登録前には分かりません。
男性向けのページには、会員の構成も載っています。2026年1月時点で、男女の割合は女性67%、男性33%。女性会員の年齢層は「〜25歳・大学生」が44%、「20代後半」が35%、「30歳〜」が21%で、職業は学生が31%、会社員が26%、芸能・モデルが9%とされています。女性が無料であることが、男女比を2対1に保っている理由だと、運営自身が説明しています。男性にとっては相手が見つけやすい比率ですが、女性の側から見れば、一人の女性に複数の男性から連絡が集まりやすい構造でもあります。
空いている日を選ぶと、デートの日程が決まる
女性向けのページでは、「会いたい日に会える」として、空いている日を選ぶだけでデートの日程が決まり、面倒なやり取りは要らない、と紹介されています。マッチングしていなくても、気になった男性からメッセージが届く仕組みもあるとされています。男性向けのページでは、有料の会員は掲示板で募集をかけられることが案内されていました。
日程を先に決めて会う形は、やり取りの手間が省ける一方で、相手のことをよく知らないまま会う日が来ることにもつながります。初めて会う日は、人目のある場所で短い時間にとどめ、相手の考えや、お金についての考え方を確かめてから次の約束をするほうが安全です。
途中でやめても、払った会費は戻らない
規約の5条は、支払い済みの会費は、支払い方法にかかわらず、理由を問わず一切返金しないと定めています。月の途中で入会したり退会したりした場合も、その月の会費は全額かかり、日割りの減額はありません。使っていない期間があっても、退会の手続きが終わるまでは会費を払う義務が続きます。クレジットカードの場合は、退会するか、自分で自動更新を止めない限り、自動で決済が続きます。
特定商取引法の表記には、自動更新の止め方として、クレジットカードとPaidyの場合は「設定」から「登録・支払い情報」、「自動更新の切り替え」の順に進むと書かれています。今の契約の期間と次の更新日は、同じ「登録・支払い情報」の中の「会員ステータス」で確かめられます。長いプランは前払いで、途中でやめても戻らないので、まず短いプランで様子を見るほうが無難です。
退会は、規約10条で、サイトの退会フォームから自分で手続きをするものとされ、それ以外の方法での退会の依頼は受け付けないと書かれています。退会の手続きが完了した日が退会日で、それまでに払った料金は返ってきません。
明細にサービス名は出ない、アプリでもない
男性向けのページは、身バレへの配慮を強く打ち出しています。クレジットカードの請求書にはサービス名が表示されないこと、アプリではなくオンラインのサービスなので、スマートフォンを見られても利用していることが分からないこと。支払い方法には、カードの情報をサイトに入れずに済むApple Payや、個人情報の入力が要らないプリペイド型のビットキャッシュも並んでいます。あと払いのPaidyは、クレジットカードを持っていなくても使え、分割払いにも対応していると書かれています。ただ、後払いや分割は、その場で財布が減らないぶん、使った額が見えにくくなります。長いプランを後払いで買う前に、翌月以降の支払いまで一度計算しておくと安心です。
年収を証明すると、周りに知られずに使える機能や、相手から見つけてもらいやすくなる機能が使えるようになる、とも書かれています。プロフィールの一部を特定の相手にだけ見せる「シークレット機能」は、プレミアム会員で一部、ダイヤモンド会員で無制限に使えます。
本人確認と年収確認、そして「審査なし」
女性向けのページでは、「顔認証による本人確認」と「24時間監視体制」を完備していると説明し、「本人確認・年収確認済みの男性が登録」と書いています。その一方で、同じページには「登録1分・完全無料・審査なし」という言葉も繰り返し出てきます。女性の側は、電話番号だけで登録でき、課金も審査も要らない、という意味のようです。
規約の2条を読むと、会員の資格は、18歳以上の男女(高校生を除く)であること、戸籍上の性別で登録すること、申し込んだ人と使う人が同じであること、などです。4条では、運営から本人確認の書類を求められたら速やかに出すこと、登録の内容や書類に偽りがあってはならないことが定められています。女性側の「審査なし」と、男性側の「本人確認・年収確認済み」は、男女で登録の入口が違うことを表していると読めます。
ひとつ気になったのは、2条の4号です。会員の資格として「過去に当サイトにおいて本規約第1条に定める行為をしたことがないこと」と書かれていますが、第1条は規約の適用について定めた条文で、禁止される行為が並んでいるのは第11条です。条文の番号の参照がずれているように読めます。規約は2015年2月1日に制定され、2022年8月と2025年5月に改訂されていますが、この点は残ったままでした。
規約の3条では、運営が入会の申し込みを適切と認め、会費の課金の手続きが完了した時点で会員資格を取得する、と定められています。無料の女性会員や無料の男性会員がどの時点で会員資格を得るのかは、この条文だけでは読み取りにくい書き方です。規約の17条では、運営と会員とのあいだで裁判が必要になった場合、札幌地方裁判所を第一審の専属的な管轄の裁判所とすると決められています。運営会社の本店が札幌にあるためで、東京や大阪に住む会員にとっても、争いになれば札幌の裁判所が窓口になるということです。
身分証は「24時間以内」に消す、と「最長48時間」
本人確認や年収の確認で出した書類がどう扱われるかは、とくに年収証明を出す男性にとって気になるところです。公式のヘルプには、「年齢確認後の身分証はどうなりますか?」という問いに、「24時間以内で削除しています」と答えが書かれています。一方、プライバシーポリシーでは、「身分証明書、年収証明書については、提供いただいた時点から24時間〜最長で48時間以内に、サーバー上から自動的に消去しています」とされています。
どちらも、出した書類を長く手元に残さない方針を示している点では同じですが、ヘルプは24時間以内、プライバシーポリシーは最長で48時間以内と、書いてある長さが少し違います。規約や方針の文言を正確に知りたいときは、ヘルプのような短い答えではなく、プライバシーポリシーの本文を読むのが確実です。
プライバシーポリシーには、もう一つ見ておきたい一文があります。個人情報は利用目的を果たしたあと速やかに削除または匿名化するとしたうえで、「退会後も不正防止や紛争対応等のため、必要最小限の情報を保持する場合があります」と書かれ、会員登録と同時にこれに同意したものとされています。退会すれば全部の記録が消える、というわけではないということです。
運営会社は、個人情報の保護に関する法律にもとづく認定個人情報保護団体である一般社団法人JAPHICマーク認証機構の対象事業者だとも書かれています。男性向けのページには「個人情報保護第三者認証取得済」という表示もあります。どんな仕組みで書類が守られているのかを知ったうえで、出すかどうかを決めるのがよいでしょう。
公式の「会員の声」の読み方
公式サイトには、女性向けにも男性向けにも「会員の声」が載っています。女性向けには、20歳の大学生、25歳のOL、25歳の会社員の声が並び、「落ち着いた大人の男性と話せるのが新鮮でした」「本人確認や監視体制があるので始めやすかった」と書かれています。男性向けには、36歳のIT企業役員、43歳の経営者の声があり、「料金体系が分かりやすい」「学生や20代前半の女性もいて、明るく自然な会話ができる」と紹介されています。
こうした声は、運営が自分のサイトに選んで載せたものです。うそだと決めつける理由はありませんが、合わなかった人や、トラブルにあった人の声が載ることはまずありません。サービスの良し悪しを判断するときは、公式の声だけでなく、規約や料金の決まり、退会や返金の条件といった、運営が自分で約束している中身を読むほうが、ずっと確かな手がかりになります。
また、男性向けの「会員の声」が、学生や20代前半の女性がいることを良い点として挙げていることも、読む側としては心に留めておきたい点です。若い相手と会うほど、相手の年齢を確かめること、相手が断れる立場にあるかを考えることの重みは増します。お金や立場の差がある関係で、相手が本当に自分の意思で会っているのかどうかは、関係の始めにこそ気をつけて見ておく必要があります。
運営会社は、1年あまり前に名前を変えた
国税庁の法人番号公表サイトによると、運営する株式会社SYNAPSは、2025年9月18日に商号をシナプスコンサルティング株式会社から今の名前に変えています。本店は、2016年12月に東京都港区南青山から今の札幌市中央区へ移りました。会社のサイトによれば、設立は2012年8月1日、事業内容はシステム開発とデジタルサイネージの製造・開発で、SugarDaddyの名前は会社の事業の一覧には出てきません。
ネットの紹介記事の中には、運営会社を「シナプスコンサルティング株式会社」と書いたものや、届出の番号の末尾を「001」と書いたものがあります。公式サイトの特定商取引法の表記では、運営会社は株式会社SYNAPS、届出は「認定番号 30150024002」となっています。古い記事を読むときは、公式の表記と照らし合わせるのが確実です。社名が変わったのは2025年秋なので、それより前の記事では旧社名のままになっているのが自然です。
お金を条件にしない出会いを、目的をはっきりさせて探す
SugarDaddyの規約は、サイト上での金銭のやりとりや、性的な目的での利用を禁じています。お金を条件にしない、対等な大人の関係を探すなら、最初からその前提で相手を探せる場所を選ぶほうが、行き違いが起きにくくなります。リピアイとスグラブは、LINEで友だちに追加したあと身分証で年齢を確かめて使う仕組みで、相手のプロフィールや届いた文章を読むのは無料、こちらから送るときに1回30PTを使います。登録すると130PT(1,300円分)が付きます。
会員どうしのトラブルは、自分で解決する
規約の13条は、会員どうしや第三者とのあいだでトラブルが起きた場合、会員が自分の費用と責任で解決するものとし、運営は一切責任を負わないと定めています。サービスの提供によって、結婚や交際を保証するものではない、とも書かれています。
お金の話が出やすい関係ほど、トラブルの形も深刻になりがちです。会う前に食事代や交通費の約束をして、当日になって条件が変わる。プレゼントを渡したあとに連絡が途絶える。相手の年齢が本当に18歳以上なのか、確かめないまま会ってしまう。どれも、運営が間に入ってくれる問題ではありません。とくに年齢については、女性会員の44%が「〜25歳・大学生」とされるサービスだからこそ、相手が18歳未満でないことを自分でも確かめる慎重さが欠かせません。年齢の線については相手が18歳未満かもしれないときの記事を読んでおいてください。
規約の8条によると、会員が投稿した文章や画像は、運営が無償で期限なく利用できるものとされていますが、会員どうしのメッセージの内容は、プライバシーを尊重してこの対象に含めない、とはっきり書かれています。この点は、ほかの多くのサービスの規約より一歩踏み込んだ書き方です。
SugarDaddyを使う前に考えたいこと
SugarDaddyは、女性は無料、男性は定額で、年収や職業の高い男性と若い女性の出会いを打ち出しているサービスです。明細や端末に利用の跡を残さない工夫、月額固定の分かりやすい料金は、使う人にとっての利点です。
一方で、広告が描く「贅沢」と、規約が禁じる「金銭のやりとり」とのあいだには、使う人が自分で線を引かなければならない広い領域があります。お金を条件にした関係を求めて使えば、規約に反するだけでなく、法律の上でも問題になりうる場面が出てきます。払った会費が戻らないこと、トラブルは自分で解決すること、相手の年齢を自分でも確かめる必要があることも合わせて、自分の目的に合うかどうかを決めてください。同じパパ活のサービスとしては、ペイターズのレビューも参考になります。
※本記事は18歳以上の成人を対象にしています。内容は2026年10月30日に、SugarDaddyの公式サイトと国税庁法人番号公表サイトで確認した情報にもとづきます。サービスの表示や規約は変わることがあるので、利用前に公式の最新の内容を確かめてください。


